2008/05/18

1978~2007年のマイベスト30 ~その1~

それでは本番に参りましょう。この30年間からよりすぐった30位から21位までのカウントダウンです。
30位 真夏の果実/サザンオールスターズ(1990年)

おお、この名曲にしてボーダーラインギリギリでした。これは確か「稲村ジェーン」の主題歌でしたよね。映画の評判はもにゃもにゃでしたが、この曲はすごいです。

桑田佳祐は長いこと過去に自分で作った「いとしのエリー」と戦ってきたのだと思いますが、この曲で乗り越えたんじゃないでしょうか?
後に、より営業面を考えて「いとしのエリー」寄りに後退して作ったのが"TSUNAMI"ですよね。

29位 闘牛士/Char(1978年)

個人的には「闘牛士」の方が好きなんですが、本来は「気絶するほど悩ましい」を入れるべきでしょう。ただ「気絶するほど-」は1977年の作品なので、今回の対象から外れてしまいます。で、一周回って「闘牛士」になりました。

彼がロック歌手として積極的にテレビに出たことで、その後の原田真二、世良公則との「ロック御三家」が成立したのです。

「気絶するほど-」ではメロディも「そこまでしなくても…」の歌謡曲調だったので、やってる自分に腹が立ってギターをぶん投げる、というパフォーマンスに繋がったんだろうなあ…と邪推しています。「闘牛士」はそれに比べるとロック色が強いです。

28位 すばらしい日々/ユニコーン(1993年)

イカ天の影響などによる「バンドブーム」があった頃、ユニコーンもそれらの一つのようにして世間に知られるようになりました。私は適当に聞き流しつつも、「残るとしたらユニコーン」と友人に話していました。ユニコーンというか、奥田民生が残ったんですが。

さて、バンド解散間際になってから何故か積極的にテレビに出るようになり、この曲を何回か歌ってるのを聴きました。そこではっきり私の趣味に合う音楽だということを認識しました。
前にも書きましたが、この頃の奥田民生の声はタケカワユキヒデに似ています。

27位 Shangri-la/電気グルーヴ(1997年)

YMOが「君は、胸キュン。」を出したときと同様に、「電気グルーヴが風呂場の鼻歌で歌える曲を出した」という驚きがありました。

「ラブ・ストーリーは突然に」をおちょくったような"Spring Rain"のサンプリングの上に、電気グルーヴなりのキャッチーな歌メロが乗っていて、いつもよりもうんと敷居が低くなっています。

26位 Funk Fujiyama/米米CLUB(1989年)

日本人が自ら作った国辱ソング。こういうことやらせると石井竜也はすばらしい才能がありますね。フィクションが二重構造になっているというか…。

細野晴臣も「外国人の目で日本を見る」というテーマを持っていて、「フジヤマ・ママ」という曲も唄っていましたが、あれは外国曲のカヴァーみたいですしね。米米CLUBはそれをもっと意識としては浅いところで、でももっとめちゃくちゃにやってみせてくれました。

25位 大都会/クリスタルキング(1979年)

日本の大衆音楽史上、空前絶後のハイトーンボイス。上のCくらいまで使っていて、その音を出すだけなら、もんたよしのりも高見沢俊彦も小田和正もw-indsの人も出してるかもしれませんが、こんなに悠々と出す人は他に知りません。

本人はもうこの声は出せないと言っているそうなので、手に入るうちにデジタルデータで取っておきましょう。ロック嫌いのうちの父親ですら「この声は金になる」と褒めていました。まったく同感です。

小野正利が跡を継ごうとしていますが、少しスケールが小粒です。

24位 Holiday in Acapulco/松任谷由実(1986年)

本当はシングル曲しか入れないつもりだったんですが、ユーミンを入れないわけに行かないような気がして、一番好きな曲を入れました。アルバム"ALARM a la mode"のオープニング曲。

日本人だってもうお金を持っているんだから、こういうバカンスの曲があってしかるべき、というバブル前夜の曲です。ほどなくその予言は当たりましたが、その続きもありました。

23位 LOVE SONG/Chage & Aska(1989年)

演歌調フォークだと思われていたチャゲアスが、俺たちはもっと洋風の音楽だって作れるぞ、と気合いを入れていた頃の曲です。

発売された89年頃は知る人ぞ知る名曲でしたが、91年に"Say Yes"が売れてから、改めてヒットし直した記憶があります。カラオケ映えする曲としては"YAH YAH YAH"と双璧か。

大サビ部分の「きみからの~アイラヴユーコール」の和音を無視したようなメロディの乗せ方(次の転調への呼び水効果を狙っているのでしょうが)が強引で好きです。

チャゲアスでは「なぜに君は帰らない」のクラシックの歌曲みたいなアレンジも私は好きです。

22位 はじまりはいつも雨/Aska(1991年)

1組1曲の原則で並べていますが、ソロとバンドで入っている人がAskaともう一人、後で出てきます。
発売当時、本人が「最近、雨の歌が流行ってないので作ろうと思った」」というような話をあちこちでしていました。そういうこと言わない方が素直に感動できるのに、つい得意げに言ってしまうところにポプコン育ちのアマチュアリズムが顔を出します。

AメロとBメロの美しさはすごいです。ちょっと服部良一を意識しているかもしれませんね。それに比べてサビはちょっと平凡な気がします。もっとひねって!と思いながら聴いていました。

21位 Loveland,Island/山下達郎(1982年)

南国の女の子が路上で踊るCMで人気になった曲です。「クリスマス・イヴ」が有名になる前の、まだ「山下達郎」が夏の季語だった頃の作品です。もはや死語になりましたが、「ゴキゲンなサウンド」ってえのはこの曲のためにある言葉じゃないかな。

ちなみに、奥方の竹内まりやも「駅」で入れたかったんですが、他にえこひいきしたい人が多くて30位までに入れられませんでした。

というわけで、次回20位~11位に続きます。

0 件のコメント:

SCIENCE FICTION/宇多田ヒカル

前回の更新から2年近く経ってしまいました。その間に会社を定年退職したり引っ越ししたりで自分のことで精一杯でしたが、まあ晴れてほぼ自由の身(経済的にはどんどん不自由になるわけですが)ということで、これからは身バレしようが炎上しようが誰にも迷惑がかからないことになっています。 さて、...