この春は我々中年音楽ファンのサイフを狙いうちするような商品が次々と出てきます。
この2月18日には前回書いた和幸、はっぴいえんどの復刻版以外にもユニコーンの新作、布袋寅泰の"GUITARITHM V"、はてはムッシュかまやつの古希記念アルバムなんていうのまで発売されています。
3月11日にはUTADAのセカンドアルバム(これは中年関係ないか。でも彼女のファンは年齢層高いだろう)、さらに25日には桑田佳祐のひとり紅白歌合戦のDVDなど、買っておきたいアイテムが目白押しで、ただでさえ年末以来懐が淋しいのに、困ったものです。
やっぱりCDを買う年齢層自体が高くなっていて、30代後半〜団塊世代あたりが一番魚影が濃いと思われているのでしょうか、業界的に。
そしてまんまとユニコーンを買ってきてしまった私。
"SPRINGMAN"を買って以来のユニコーンのアルバム。
私の世代はユニコーンなんて聴かないと思っている若い連中がいるのですが、世代的には奥田民生とは2歳しか違わないし、ドラムスの人なんてもう50歳じゃないですか?まったく問題ないと思います。
実際、「イカ天」ブームの頃に雨後の筍のように出てきたバンド群の中で、一番理解しやすかったのがユニコーンでしたから。
さて、15年だか16年だかぶりの新作"CHAMBRE"は玉置浩二の恋愛のように時を超え、「SPRINGMANの次のアルバム」として違和感の無いアルバムになっています。ギター、ドラム、ベース、オルガンを柱にしたオーソドックスなロックサウンドでガンガン押してきます。オーソドックス故に古びることもありません。
また、「はっぴいえんど」がそうだったように、複数のメンバーが作詞・作曲し、作った曲は自分で唄うという、ある意味アマチュア的なバンドの有り様が楽しい。ファインアートであるクラシックにはそんな余地は無いかもしれないけれど、ポピュラー音楽には「お前も曲作れよ、詩かけよ。作ったんならお前唄えよ」という適当さがあった方が絶対楽しい。
最近のユニットってやつは、「僕作る人。私唄う人。俺らその他応勢の楽器隊」というのが固定化していてそれが閉塞感を生んでいると思います。多分その方が生産管理がしやすいんだと思いますが、もう一度この辺のテキトーさから生まれるクリエイティヴィティを見直して欲しいなあ。
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