2009/08/29

夏の終り/オフコース

今年の秋はいつもの秋よぉり、長くなりそなそんな気がしますね。
今週は仕事で東北に行ってきましたが、夏がくるまえに秋が来てしまったような、そんな天気でした。


小田和正はあちこちのインタビューなどで「季節で好きなのは夏の終り」と答えています(ソースは明示できませんが、好きな人は調べてみてください)。そんな自分が好きな季節をまんまタイトルにしたのが「夏の終り」です。初出は1978年のアルバム"FAIRWAY"のB面1曲目。
オフコース - i (ai)~Best Of Off Course Digital Edition - 夏の終り

1978年頃のオフコースは知ってる人はすごくよく知っているが、TVで流れる音楽しか知らない人には「誰、それ?」というレベル。この曲もシングルでヒットするようなとっかかりがありません。
それでも後のキリンジそっくりな小難しさ(キリンジの方が似てるんですけどね。もちろん)はかなり抑えられ、鼻歌で歌えるようなメロディですが、それでも不思議な拘りも残っています。
イントロ無しでいきなり始まるアカペラコーラス部分では裏にアクセントがあるのに、楽器が重なってくる(すてーきにーみえるーの直後)と突然3拍目の頭にアクセントがある8ビートになる、というこの切り替わりが何を表現しているのか、私には今も分かりません。

さて、小田和正の声域は広く非常に高い、という印象があります。この曲の歌メロではE3-A4の範囲を使っています。なつはーふゆにーの「にー」が最高音。エンジン掛けたらすぐ7000回転みたいで、歌うのが大変です。また、地声かファルセットか、男なのか女なのかどちらにも取れるように声が加工されていて(コンプレッサーと、なんだろう)、あまり力強い感じはしません。メロディもちょっとユーミンから借りてきたような部分があり、"We are"以降にはっきりしてくる「小田節」は完成していない模様。
この後、バンドの音がよりハードになるに連れて、曲は一段とシンプルになり、唸るような強い声を出すようになります。音域もB4くらいまでが常用されます。

「小田節」が完成するのは「君が、嘘を、ついた」なんですが、秋の夜長に"FAIRWAY"、"Three and Two"、"We are"、"The Best Year of My Life"の一気聴きなどをやって、小田和正の変貌ぶりを研究するのも面白いですよ。

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