2010/06/05

乱反射ガール/土岐麻子

先週くらいの週刊朝日で、渡辺祐氏が紹介していたのが土岐麻子「乱反射ガール」です。渡辺氏によると「なつかしの80年代シティポップ」ということで、「そりゃちょっと聴いてみたいかも」と試聴もせずにアルバム1枚分を2000円でダウンロードしてみました。気づいてなかったんですが、iTSでもトップページで紹介されていたんですね。

新人なのかと思ってWikipediaを読んでみたら、1976年生まれということで中堅というか女性歌手としてはベテランと言って良い年齢です。2003年まではバンドCymbalsのメンバーだった、ということですが、私はCymbalsは知りませんでした。ソロとしてはジャズのアルバムも出しています。「実力派」なんですね。

聴いてみました。
20秒ほどの"Intro"の後、M2として収録されている「乱反射ガール」はまさしく「シティポップ」でした。川口大輔の作曲ですが、バブル期が懐かしいおじさんが、泣いて喜ぶ倍音たっぷりのシンセのフレーズと美しいストリングス、土岐麻子の上手いけどナチュラルさを残した発声が「国道246号線の夜景」っぽくていいです。カラオケはなぜかちょっと中谷美紀の「ケイゾク」のテーマ(クロニック・ラヴ)にもちょっと似ています。
そのまま5曲目くらいまでは、本当に80年代っぽいです。はっぴいえんど、キャラメル・ママ、「RCA三人娘」なんかが好きだった人には、なんの抵抗も無いでしょう。お薦めします!特にこのタイトル曲と「M5.鎌倉」はセールス的にいちばん成功していた頃のEPOによく似ています(もっとしつこく例えるとキャラメル・ママをバックにEPOが歌ってるみたい)。

M7でなぜか突然"ALL YOU NEED IS LOVE"のカバーが入るほか、M10ではマイケル・ジャクソンの"HUMAN NATURE"をアンプラグドな感じで和田唱とデュエットしていて、和田唱が意外なほど歌が上手いことも教えてもらえます。

全13曲、飽きずに聴けます。iTSでアルバム単位でダウンロード、あるいはCDで買っても損はないと思います。

SCIENCE FICTION/宇多田ヒカル

前回の更新から2年近く経ってしまいました。その間に会社を定年退職したり引っ越ししたりで自分のことで精一杯でしたが、まあ晴れてほぼ自由の身(経済的にはどんどん不自由になるわけですが)ということで、これからは身バレしようが炎上しようが誰にも迷惑がかからないことになっています。 さて、...