2011/04/18

Hey和/ゆず

ゆずはイイ。
「夏色」の時から、ギター2本(いや、ギター1本とタンバリンだったのかもしれない)だけど貧乏臭くない、センスの良いコンビだと思っていたし、デビューから歳月が経ってもいい意味でのアマチュアっぽさが無くならないところが見ていて好ましいからです。

「Hey和」はタイトルからしてなんかめちゃくちゃ狙ってるぽく、バックにゴスペル風コーラスが入るR&Bなトラックが採用された野心作でありつつも、バックと切り離したらいつでもギター2本で歌える曲に戻れる感じが残っています。

今、J-POPの一流どころの多くは、何をやるにも完成度を求めてパッケージとしてきれいに仕上げることに注力してるので、こういうゆるさを楽しむ部分は排除されようとしてるような気がします。その結果、アーティストが誰であっても均質化されてしまって、却って選びようがないように思えます。私はこのくらいが「ゆず」らしくてすごく良いと思います。
例えばよく似た編成のコンビでコブクロっていうグループがあります。私はあまり興味がないのですが、もし彼らがこういう曲に手を出したら、もっとこう…ケミストリーと見分けがつかないように仕上げてくるのではないかと(笑)。

さて、この曲は偶然にも震災後の世情に妙に似あってしまって、彼らが意図せぬ付加価値がついてしまったようにも見えます。しかし、作者の意図と違った消費をされてなお成長するのも流行歌ですから、それもまたありでしょう。

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