私には、スカパーなどで面白い番組があると録画してくれる奇特な友人がいて、最近もCOMPLEXとかPerfumeのライブなんかをディスクに焼いて送ってくれておりました。ところが、彼の録画環境がブルーレイになって以降、せっかく良かれと思って送ってくれたディスクが我が貧乏DVDレコーダーでは再生不能になってしまいました。なんだか小難しい著作権保護機能が働いているようです。
良い音楽を見つけて貸し借りするのは音楽文化の発展を決して阻害するものではないと私は思いますが、今の著作権は音楽映像等の文化の発展よりも、一部の著作物流通業者の利益を保護するために作られているようです。そのくせ相変わらず聴きたい音楽はiTunesに集まってこない。このくだらない領域争いにこれからは活字も加わってくるのかと思うと、明るい未来は僕が生きている間に来るんだろうかと暗澹たる気持ちになります。
閑話休題(それはさておき)、せっかく友人が送ってくれたディスクを「俺の環境じゃ見られねえんだよ」と言い続けるのも無粋なので、雀の涙ほどのボーナスを振り絞って一番安いブルーレイレコーダーを買って来ました。
それで音楽ソフトを見ると、ちゃんと地デジと同じワイド画面いっぱいに映りますし、音もそれなりによさそう。「それじゃあ、販売されているブルーレイDVDソフトはどんなもんなんだろう?」と思って、Amazonで1枚買ったのがこれ。
前回のCDに続いての安室ものです。
年代的な現役感も考え合わせると、安室奈美恵は今の日本ポピュラー音楽のひとつの頂点だと思われます(まあ、登る山はいろいろあるんでしょうが)。
しかも、(毎回同じ事を書きますが)最近の安室奈美恵はもうオジサンにはついていけないくらいカッコいいわけです。実際、見ていても歌、ダンス、演奏に加えてスクリーンに展開するグラフィックとのシンクロ具合など、すごくタイトなプログラミングがされています。
DVD用に編集されているので、現場ではひょっとすると違うのかもしれませんが、本人によるMCは一切無く(アンコールの最後にきょーはありがとうなんとかかんとか…と言うだけ)、ひたすら曲だけで構成されています。オープニングや衣装替えの時は、スクリーン上のナミエ人形(本人に良く似ていて腕にタトゥーも入れてる)の芝居で間をつなぎます。実際、彼女はいろんな意味で喋らない方がよい人だと思われ、その演出は適切です。
次から次へと演奏される曲が全編非常に緊張感のあるものなので、見ているだけでかなり疲れます。もちろんそれを演じる方にはとんでもない力量がいると思いますが、安室奈美恵はデビュー当時からほとんど変わらない丸顔と歌唱スタろイルで(もちろん上手いのだが)で破綻なくこなします。しかもちょっと驚いたのは、彼女のステージ衣装が今もほとんど全てひざ丈ブーツにミニスカートの、いわゆる「アムラーファッション」だってこと。そのイメージの確立具合、安易に作詞などに手を染めずにパフォーマンスに集中する仕事ぶりはやはり頂点、と思いました。
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