2013/06/09

安全地帯XIV ~The Saltmoderato Show~/安全地帯

山野楽器をウロウロと歩いていたら、極彩色のジャケットを発見。なんじゃこれと思ったら安全地帯の新作ではないですか。
思わずジャケ買いしようと思いましたが、思い直して帰宅後iTunesでダウンロードしました。「安全地帯XIV ~The Saltmoderato Show~」です。

↓CDは3000円、ダウンロードは2000円です。
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曲名をみてみると、1曲目に"根尻七五三アワー「The Saltmoderate Showのテーマ」"などと書いてあります。
タイトルの"The Saltmoderate Show"というのもよくわかりません。そういう英単語はないようですし、「いわゆるひとつのサージェント・ペパーズ的ななにかですかぁ?」と思いながらググってみるとオリジナルレーベルが立ち上がっているんですね。
最近アーティストごとにレーベル作るの流行っているみたいなので、今となってはそうスペシャルな感じもありません。
知っている範囲で似ているものを探すと、小田和正の"Far East Cafe"あたりが一番似てるのかもしれませんね。

いずれにせよ、なにかコンセプトアルバム的なことになっているんだな、という想像はつきました。しかも、トニー谷のような顔で「根尻七五三アワー」と書いてあるわけで、絶対おちゃらけたオープニングになるんだよなぁと再生開始すると、果たしてその通りでした。
キッチュな(若い子にはわかりませんね)テーマ曲に乗せて、おそらく玉置浩二がしゃべっているのでしょうが、正体不明の声色で昭和な歌謡ステージ風MCをやっています。どこが笑いどころかわからないゆるゆるの1曲めが終わると、最近なにかのテレビで演奏していた「愛を鳴らせ」が始まり、そこからは現代の安全地帯の音楽が進行する、ということになっています。

本編に入ると、そこはいつもの安全地帯です。
「愛を鳴らせ」はなつかしの「I LOVE YOUからはじめよう」を思わせますし、井上陽水から引き継いだ夜の気配に満ちたちょっとダンサブル(?)なナンバーもあって、そこはいつもと一緒。ロック調の曲はいつになくボーカルのリバーブが深くかけてあって、ちょっと人工的な声に加工されていますが、スローナンバーはほとんど生声のような録音にしてあります。時折、本人の声を重ねたところがあって、そういう時はわざとズレを補正しないで「ここ、重ねてますよ」と分かるようにしてある。そんなベテランならではのラフさもまた良いです。年齢を重ねても、声の調子は悪くなってないようで、素晴らしい!
安全地帯に対して、今さら新しいことをやって欲しいとか、超絶テクとか聴く方も期待していないわけで(安全地帯ってバンド演奏としての評価って見聞きしたこと無いのですが、なんでも無難にやりますよね。これって上手いんじゃないんですか?)、玉置浩二が元気で歌っているだけでまあいいじゃないか、と納得させられてしまいます(まあ、それだけ圧倒的に声が良いわけです)。
そして終盤、再び根尻七五三(ねじりしめぞう、というキャラクターなんだそうで)が登場、今度は話し方のクセで明らかに玉置浩二と分かります。そしてアンコールナンバー的に「これぞ玉置浩二」の切ない系スローバラード「忘れじの君の面影」をもって終了します。

まあ、それにしても今の玉置浩二は躁状態なんでしょうね。短い尺の曲をポンポン書いてる。私生活の諸々の情報を思うと、彼の今の明るさの裏にいったいどんな闇が隠れているのか?その辺の危うさ込みで鑑賞する、大人の楽しみですね。


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