2013/09/16

Rndom Access Memories/Daft Punk(ダフト・パンク)

いつまでもTOPにAKBの記事があるのも恥ずかしいので、すぐ更新。
「恋するフォーチューンクッキー」関連の「お勉強」をしていたら、「ダフト・パンク」という単語が出てきました。てっきり新しい音楽ジャンルだと思って検索してみたら、単一のバンドの名前だということが分かったので、今度はiTunesで検索してみたら最新作がダウンロードできるようになっていました。

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発売は2013年5月。洋楽にはとんと疎い私にしては早い食い付きです(^_^;)

Wikipediaによると、フランス出身2人によるハウス系ユニットで、金と銀の仮面を被っているらしい。おお、そういうの、嫌いじゃないです。つい先日(9月10日)のAppleの発表会でも「iTunes Radio」のプレゼンで再生されていたので、以前のBlack Eyed Peasくらいは売れているんじゃないでしょうか?

そんなわけでiTunesで再生してみると、いきなり1曲めに「太陽にほえろ!」の井上堯之バンドのギター(ちゃーんちゃちゃんちゃんちゃんちゃちゃかちゃん♪)が聞こえてきてびっくり!よかった、これは難しくないぞ、と思って落ち着いて聴きました。

邦楽中心の音楽生活を送っていたので、彼の地から発信される細かすぎるジャンル分け情報にはまるでついて行けてません。テクノ・ハウス・デンキ・エレキ、どれがなんなのかもよくわかっていなかったのですが、「ディスコとフィリーソウルの影響が強い音楽ジャンル」と言われると、改めて納得。

基本的なトラックはいたって王道のダンスミュージック、というか山下達郎が作るダンスナンバーのようです。どこか既視(聴?)感のある曲が続くので、どこに連れて行かれてしまうのだろう?という不安がありません。山下達郎がいつも通りに曲を作っていたところに後から中田ヤスタカ(または太巻さん)がやってきてボーカルのトラックを加工してしまったような感じ。

ボーカル以外にもウワモノにはエレクトロニクスな音が多用されますが、音色の選択がYMOやクラフトワークで聴いたことがあるような倍音たっぷりな、あるいはその倍音をフィルターでぐりぐり変化させる音が中心です。ラスト13曲め、「Contact」はYMO/BGMの「Loom」のようなシンセの無限音階をたっぷり聴かせる曲です。しかし、その曲も含めて全編がダンスミュージックです。

2013/09/15

恋するフォーチューンクッキー/AKB48

AKB48のことは、そりゃまあ嫌でも目に入ってきます。
何年か前に一般的に売れてきた感じがしたときに、どんなもんじゃろかいなと思ってiTunesで「ポニーテールとシュシュ」という曲をダウンロードしてみましたが、やたら派手な音に訥々とした(?)歌が乗っかっていて、おニャン子時代のクォリティから進歩しているようには聴こえませんでした。私の年代的にもあまりに守備範囲外でもあるわけで、その後はテレビに出てきたときにぼーっと見ている、という立場でした。
そのうちテレビ以外の媒体でも見かけるようになって、会社の美人お局さん的な篠田麻里子という人と、ちっこいのにやたら化粧とか頑張ってる板野という人だけわかるようになりましたが、相変わらずテレビにごちゃごちゃと出てくる画の中では「触覚みたいな髪型をした、魚っぽい顔の女の子がたくさんいる集団」としか思っていませんでした。

一昨年くらいでしょうか、その魚群の中から「指原」という変わった名字の女の子がよくテレビに出てくるようになりました(ポニョか!)。ところがこの人、アイドルグループにいながら「カワイコちゃん」扱いされない変な存在で、しかもやっと顔を覚えた(あまり特徴がないので覚えづらい)頃には週刊誌に醜聞をバラされて福岡に放逐されるとか言っているわけです。
ところがこの指原嬢、地方に左遷(?)されてからもメディアの露出が減るでもなく、テレビタレントとしての存在感をどんどん増していき、とうとう年に一度のグループ内人気投票で1位になってしまいました。
私は若いころに読んだ小林信彦の小説「怪物がめざめる夜」をなんとなく思い出しました。


さて、そんな、もしかしたら怪物かもしれない存在を「センター」に、最近のAKB48がテレビで歌っているのが「恋するフォーチューンクッキー」です。

テレビの音楽特番で初めて見ましたが、「え、今どきこれでいいの?」と思うようなぼんやりした曲に聞こえました。特にテンポが今どきめずらしいほど遅く聞こえました。
ところが2回目に別の番組で見たら、やたら頭に残るんです。何が気になるのかわからなくてYouTubeとかで探して見てたり、ネットのコメントで「フィリー・ソウル」なんて単語にぶち当たると、ピーター・バラカンの「魂(ソウル)のゆくえ」を買ってきて読み、スタイリスティックスのお勉強などもしてみました。


そして、とうとうiTunes解禁の日にはダウンロードして聴くところまで来てしまいました(あちゃー)。

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さて、BOSEのパソコン用スピーカーで聴いてみると、ああやっぱりいいんですね。難しいことをなにも考えずにボケーッと聴いていられます。AKBの歌唱はまあ、感心するほどではありませんが、オケがカッコイイです。

フォーマットとしてはモータウンなどのソウル・ミュージックの翻案であり、それこそ私が小・中学生の頃に歌謡曲としてさんざんやられていたもののはずです。
「ゴールデンハーフのロコモーション」とか、「セクシー・バス・ストップ」とか、ひょっとするとキャンディーズの歌ってたプロポーズ大作戦のテーマソングなんかも思い出してしまいます。あー懐かし!

でも、実は当時のテレビ経由では、こんなに上手くソウル・ミュージック風のノリを実現したものは聴けなかったと思います。なにより当時の家庭用再生装置が、小径のモノラルスピーカーしか搭載されていないテレビでしたから、バックの演奏はラッパと弦の音ばっかりでベースやドラムの音なんてあまり聴こえませんでした。結局我々は「歌」しか聴いていなかったわけです。
一方、当時の演奏者はテレビ局が契約しているビッグバンドのプロフェッショナルでしたから、高いレベルでの解釈ができていたのかもしれませんけど、本当のところはどうだったのでしょう?

まあ、そんな懐かしのソウル・ミュージック風歌謡曲が、すっかり進歩した音響技術と、積み上げられた知識や演奏技術を使って今、よりによってAKB48の名の下でやり直されたのは、うれしいような悲しいような。しかも聴くとちゃんと楽しいというのも困ったものです。
私が好きなのは、2番が終わった後の間奏で転調して、「お、AKBも転調するんだ」と思っていると、最後のサビを歌い出す手前でガクンと元に戻るところです。大滝詠一もよくやりますよね。

↓何種類あるんだ…

2013/09/08

潮騒のメモリー/天野春子(小泉今日子)

今年の夏はいつになく仕事が忙しく、夏休みもぐったりして終わってしまったので、当ブログも更新できず。たいして高度なことも書かないのに、なんでこれくらいのことができなくなってしまったのでしょうか?

9月になりましたので、心機一転して、気になる音楽について書いていきたいと思います。

こちら、iTunesでダウンロードしてきた天野春子こと小泉今日子の「潮騒のメモリー」。NHK朝ドラの重要な劇中歌です。
(iTunesへのリンク↓)
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ああ、それにしてもこのブログで小泉今日子の話を2回も書くことになろうとは!

私は会社勤務なので、朝ドラは見られないのですが、なぜか仕事で会う人々の間では「あまちゃん」大人気&「じぇじぇじぇ」おおはやり、となっていまして、今年の秋のイベントの出し物作りの必須項目ということがわかり、慌てて夜中に放映されたダイジェストを録画し倍速再生で視聴しました。よっしゃぁ、だいたい分かったぁ(ずももももぉぉ)。

だいたい分かった範囲で述べますと、この曲は薬師丸ひろ子演ずる元アイドル女優が、歌が壊滅的に下手くそだったために、若き日の小泉今日子演じるアイドル志望の女の子が影武者として歌った曲、という設定。発売は1985年頃らしい。
本当の85年頃のヒット曲をWikipediaで見てみると「ジュリアに傷心」「ミ・アモーレ」「恋の予感」、斉藤由貴(と菊池桃子も、か)の「卒業」などが流行っており、小泉今日子本人は「The Stardust Memory」を歌っています(薬師丸ひろ子は「あなたを・もっと・知りたくて」を歌ってます)。ふんふん、思い出してきた。ちなみに松田聖子は「天使のウインク」を歌っていたんですね。

この頃の私はまだ大学生で、今から考えられないくらい精神的に余裕があったから、ぼーっとしてるだけで流行りの音楽は頭のなかに入ってきていました。
じゃあ、そんな私が聞いて「潮騒のメモリー」が85年っぽいかというと、やっぱりぜんぜん違うよなーって感じ。

まず、曲の芸術性が高すぎ。
(ハ長調で書くと)レミドレミドシドレミドというメロディがテーマになっていて、それがどんどん発展していくような曲で、しかもバックのアレンジと同時進行しながら作っている感じがします。「潮騒のメモリー」は楽典に詳しい音楽家の仕事です。
85年当時のアイドル女優の映画主題歌であれば、いわゆる「ニューミュージックのアーティスト」に発注したと思われ、彼らが作る曲は(その後プロフェッショナルなアレンジャーの手が加わったとしても)こういう曲にはならなかったと思うんです(もし似るとしたら尾崎亜美くらいかなあ)。

さらに、もっと時代の違いが顕著なのは日本語の載せ方。
「てい・きぁ・つに」「しおっ・さ・い・の」「さよ・な・らーもぃ・わーず・に」など、大きい音符にぐちゃっと日本語を押し込んで、しかも発音がリエゾンぽくなるのはミスチル以降、90年代以降の載せ方です。80年代なら8分音符をずらーっと並べて「て・い・き・あ・ー・つ・に・の・ぉっ・てー」「し・お・さ・い・の」「(休)・さ・よ・な・ら・も・いー・わ・ぁず・に」じゃないかな?

宮藤官九郎が5分で書いた、といわれる歌詞も相当すごいこと言ってますが、ドラマの中の世界で登場人物が納得していれば別にいいわけです。「一応設定がそうなってる」だけで、いざ、現実世界で消費しようとすると、「潮騒のメモリー」は80年代アイドル歌謡の再現なんかでは全然ない、独立した現代の音楽作品です。
そしてやっぱりそれでいいんだなぁ、というのが最終的な感想。

時代考証を突き詰めるなら、80年代に詳しい人なんてまだいくらでも生きているし、「あの頃の感じで」と発注すればもっとそれらしい曲を作ることができたと思いますが、それでどうなる?やっぱり止めて正解か。

結果として、この曲だからこそ、小泉今日子も新鮮な気持ちで歌えたんじゃないでしょうか。