2013/09/16

Rndom Access Memories/Daft Punk(ダフト・パンク)

いつまでもTOPにAKBの記事があるのも恥ずかしいので、すぐ更新。
「恋するフォーチューンクッキー」関連の「お勉強」をしていたら、「ダフト・パンク」という単語が出てきました。てっきり新しい音楽ジャンルだと思って検索してみたら、単一のバンドの名前だということが分かったので、今度はiTunesで検索してみたら最新作がダウンロードできるようになっていました。

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発売は2013年5月。洋楽にはとんと疎い私にしては早い食い付きです(^_^;)

Wikipediaによると、フランス出身2人によるハウス系ユニットで、金と銀の仮面を被っているらしい。おお、そういうの、嫌いじゃないです。つい先日(9月10日)のAppleの発表会でも「iTunes Radio」のプレゼンで再生されていたので、以前のBlack Eyed Peasくらいは売れているんじゃないでしょうか?

そんなわけでiTunesで再生してみると、いきなり1曲めに「太陽にほえろ!」の井上堯之バンドのギター(ちゃーんちゃちゃんちゃんちゃんちゃちゃかちゃん♪)が聞こえてきてびっくり!よかった、これは難しくないぞ、と思って落ち着いて聴きました。

邦楽中心の音楽生活を送っていたので、彼の地から発信される細かすぎるジャンル分け情報にはまるでついて行けてません。テクノ・ハウス・デンキ・エレキ、どれがなんなのかもよくわかっていなかったのですが、「ディスコとフィリーソウルの影響が強い音楽ジャンル」と言われると、改めて納得。

基本的なトラックはいたって王道のダンスミュージック、というか山下達郎が作るダンスナンバーのようです。どこか既視(聴?)感のある曲が続くので、どこに連れて行かれてしまうのだろう?という不安がありません。山下達郎がいつも通りに曲を作っていたところに後から中田ヤスタカ(または太巻さん)がやってきてボーカルのトラックを加工してしまったような感じ。

ボーカル以外にもウワモノにはエレクトロニクスな音が多用されますが、音色の選択がYMOやクラフトワークで聴いたことがあるような倍音たっぷりな、あるいはその倍音をフィルターでぐりぐり変化させる音が中心です。ラスト13曲め、「Contact」はYMO/BGMの「Loom」のようなシンセの無限音階をたっぷり聴かせる曲です。しかし、その曲も含めて全編がダンスミュージックです。

2013/09/15

恋するフォーチューンクッキー/AKB48

AKB48のことは、そりゃまあ嫌でも目に入ってきます。
何年か前に一般的に売れてきた感じがしたときに、どんなもんじゃろかいなと思ってiTunesで「ポニーテールとシュシュ」という曲をダウンロードしてみましたが、やたら派手な音に訥々とした(?)歌が乗っかっていて、おニャン子時代のクォリティから進歩しているようには聴こえませんでした。私の年代的にもあまりに守備範囲外でもあるわけで、その後はテレビに出てきたときにぼーっと見ている、という立場でした。
そのうちテレビ以外の媒体でも見かけるようになって、会社の美人お局さん的な篠田麻里子という人と、ちっこいのにやたら化粧とか頑張ってる板野という人だけわかるようになりましたが、相変わらずテレビにごちゃごちゃと出てくる画の中では「触覚みたいな髪型をした、魚っぽい顔の女の子がたくさんいる集団」としか思っていませんでした。

一昨年くらいでしょうか、その魚群の中から「指原」という変わった名字の女の子がよくテレビに出てくるようになりました(ポニョか!)。ところがこの人、アイドルグループにいながら「カワイコちゃん」扱いされない変な存在で、しかもやっと顔を覚えた(あまり特徴がないので覚えづらい)頃には週刊誌に醜聞をバラされて福岡に放逐されるとか言っているわけです。
ところがこの指原嬢、地方に左遷(?)されてからもメディアの露出が減るでもなく、テレビタレントとしての存在感をどんどん増していき、とうとう年に一度のグループ内人気投票で1位になってしまいました。
私は若いころに読んだ小林信彦の小説「怪物がめざめる夜」をなんとなく思い出しました。


さて、そんな、もしかしたら怪物かもしれない存在を「センター」に、最近のAKB48がテレビで歌っているのが「恋するフォーチューンクッキー」です。

テレビの音楽特番で初めて見ましたが、「え、今どきこれでいいの?」と思うようなぼんやりした曲に聞こえました。特にテンポが今どきめずらしいほど遅く聞こえました。
ところが2回目に別の番組で見たら、やたら頭に残るんです。何が気になるのかわからなくてYouTubeとかで探して見てたり、ネットのコメントで「フィリー・ソウル」なんて単語にぶち当たると、ピーター・バラカンの「魂(ソウル)のゆくえ」を買ってきて読み、スタイリスティックスのお勉強などもしてみました。


そして、とうとうiTunes解禁の日にはダウンロードして聴くところまで来てしまいました(あちゃー)。

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さて、BOSEのパソコン用スピーカーで聴いてみると、ああやっぱりいいんですね。難しいことをなにも考えずにボケーッと聴いていられます。AKBの歌唱はまあ、感心するほどではありませんが、オケがカッコイイです。

フォーマットとしてはモータウンなどのソウル・ミュージックの翻案であり、それこそ私が小・中学生の頃に歌謡曲としてさんざんやられていたもののはずです。
「ゴールデンハーフのロコモーション」とか、「セクシー・バス・ストップ」とか、ひょっとするとキャンディーズの歌ってたプロポーズ大作戦のテーマソングなんかも思い出してしまいます。あー懐かし!

でも、実は当時のテレビ経由では、こんなに上手くソウル・ミュージック風のノリを実現したものは聴けなかったと思います。なにより当時の家庭用再生装置が、小径のモノラルスピーカーしか搭載されていないテレビでしたから、バックの演奏はラッパと弦の音ばっかりでベースやドラムの音なんてあまり聴こえませんでした。結局我々は「歌」しか聴いていなかったわけです。
一方、当時の演奏者はテレビ局が契約しているビッグバンドのプロフェッショナルでしたから、高いレベルでの解釈ができていたのかもしれませんけど、本当のところはどうだったのでしょう?

まあ、そんな懐かしのソウル・ミュージック風歌謡曲が、すっかり進歩した音響技術と、積み上げられた知識や演奏技術を使って今、よりによってAKB48の名の下でやり直されたのは、うれしいような悲しいような。しかも聴くとちゃんと楽しいというのも困ったものです。
私が好きなのは、2番が終わった後の間奏で転調して、「お、AKBも転調するんだ」と思っていると、最後のサビを歌い出す手前でガクンと元に戻るところです。大滝詠一もよくやりますよね。

↓何種類あるんだ…

2013/09/08

潮騒のメモリー/天野春子(小泉今日子)

今年の夏はいつになく仕事が忙しく、夏休みもぐったりして終わってしまったので、当ブログも更新できず。たいして高度なことも書かないのに、なんでこれくらいのことができなくなってしまったのでしょうか?

9月になりましたので、心機一転して、気になる音楽について書いていきたいと思います。

こちら、iTunesでダウンロードしてきた天野春子こと小泉今日子の「潮騒のメモリー」。NHK朝ドラの重要な劇中歌です。
(iTunesへのリンク↓)
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ああ、それにしてもこのブログで小泉今日子の話を2回も書くことになろうとは!

私は会社勤務なので、朝ドラは見られないのですが、なぜか仕事で会う人々の間では「あまちゃん」大人気&「じぇじぇじぇ」おおはやり、となっていまして、今年の秋のイベントの出し物作りの必須項目ということがわかり、慌てて夜中に放映されたダイジェストを録画し倍速再生で視聴しました。よっしゃぁ、だいたい分かったぁ(ずももももぉぉ)。

だいたい分かった範囲で述べますと、この曲は薬師丸ひろ子演ずる元アイドル女優が、歌が壊滅的に下手くそだったために、若き日の小泉今日子演じるアイドル志望の女の子が影武者として歌った曲、という設定。発売は1985年頃らしい。
本当の85年頃のヒット曲をWikipediaで見てみると「ジュリアに傷心」「ミ・アモーレ」「恋の予感」、斉藤由貴(と菊池桃子も、か)の「卒業」などが流行っており、小泉今日子本人は「The Stardust Memory」を歌っています(薬師丸ひろ子は「あなたを・もっと・知りたくて」を歌ってます)。ふんふん、思い出してきた。ちなみに松田聖子は「天使のウインク」を歌っていたんですね。

この頃の私はまだ大学生で、今から考えられないくらい精神的に余裕があったから、ぼーっとしてるだけで流行りの音楽は頭のなかに入ってきていました。
じゃあ、そんな私が聞いて「潮騒のメモリー」が85年っぽいかというと、やっぱりぜんぜん違うよなーって感じ。

まず、曲の芸術性が高すぎ。
(ハ長調で書くと)レミドレミドシドレミドというメロディがテーマになっていて、それがどんどん発展していくような曲で、しかもバックのアレンジと同時進行しながら作っている感じがします。「潮騒のメモリー」は楽典に詳しい音楽家の仕事です。
85年当時のアイドル女優の映画主題歌であれば、いわゆる「ニューミュージックのアーティスト」に発注したと思われ、彼らが作る曲は(その後プロフェッショナルなアレンジャーの手が加わったとしても)こういう曲にはならなかったと思うんです(もし似るとしたら尾崎亜美くらいかなあ)。

さらに、もっと時代の違いが顕著なのは日本語の載せ方。
「てい・きぁ・つに」「しおっ・さ・い・の」「さよ・な・らーもぃ・わーず・に」など、大きい音符にぐちゃっと日本語を押し込んで、しかも発音がリエゾンぽくなるのはミスチル以降、90年代以降の載せ方です。80年代なら8分音符をずらーっと並べて「て・い・き・あ・ー・つ・に・の・ぉっ・てー」「し・お・さ・い・の」「(休)・さ・よ・な・ら・も・いー・わ・ぁず・に」じゃないかな?

宮藤官九郎が5分で書いた、といわれる歌詞も相当すごいこと言ってますが、ドラマの中の世界で登場人物が納得していれば別にいいわけです。「一応設定がそうなってる」だけで、いざ、現実世界で消費しようとすると、「潮騒のメモリー」は80年代アイドル歌謡の再現なんかでは全然ない、独立した現代の音楽作品です。
そしてやっぱりそれでいいんだなぁ、というのが最終的な感想。

時代考証を突き詰めるなら、80年代に詳しい人なんてまだいくらでも生きているし、「あの頃の感じで」と発注すればもっとそれらしい曲を作ることができたと思いますが、それでどうなる?やっぱり止めて正解か。

結果として、この曲だからこそ、小泉今日子も新鮮な気持ちで歌えたんじゃないでしょうか。


2013/07/07

DREAM-Self Cover Best-/華原朋美

きゃりーぱみゅぱみゅと並んで、もう一つ先週発売されていたのが華原朋美のセルフカバー・アルバムです。

このブログでも何度か取り上げているように、小室哲哉の音楽は好きなんですが、当時(1995年頃・華原朋美の全盛期)はあまりに粗製濫造的に彼の音楽が巷にあふれていたものですから、「ちょっとパス」という感じで華原朋美の歌はあまり熱心に聴いたことがありませんでした。
一般教養程度の意識でテレビで見た中では「I'm proud」と「Save Your Dream」がちょっと好きでしたが、基本、いつも苦しそうに歌ってて、特にピークの後半には歌メロもよく伝わらないようなことになっていて、あまり興味が持てませんでした。
「マライア・キャリーばりのハイトーン」みたいな惹句を何かで見たような気がしますが、こんな不安定なマライアは無いだろう、小室哲哉もいい年して変な娘に入れ込んでいるんだなあ、みたいなちょっと冷ややかな目でみていました。

そんなこんなでいろいろあったらしいのですが、最近になって久しぶりにテレビに出てきて、オーケストラをバックに小室作品何曲かと「夢やぶれて」を歌っているのをみたら、ずいぶんと印象が違う。だから、今回のセルフカバー・アルバムは要チェックと思っていました。

CDで買っても良かったんですが、iTunesでチェックしたら買えるようになっていたので、お手軽さからダウンロードで購入しました。
↓iTunesへのリンク
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ジャケットも美人に写っていますが、どこかで見たような感じがします。
「カワイイ」イメージで売ってた女性がイメチェンで久しぶりに出てくると、なんかみんな「君島十和子さん」みたいなビジュアルになっちゃうなぁ(倉木麻衣とか)…。まあいいや、歌を聴きましょう。

全編オーケストラのバックだとちょっと通して聴くのは辛いかな、と覚悟していたんですが、曲によってはドラムもエレキギターも入るので、地味なだけではありません。正座しなくても普通に聴けます。
当時は粗製濫造かと思っていた小室作品ですが、少なくとも華原朋美に提供していた曲については、メロディや展開に洒落たアイデアがたくさん入っています。全体のアレンジもオリジナルの要素をわりとそのまま手弾きの楽器に置き換わっただけなんですが、意外とロックな感じになっています。このアルバムで「作曲家・小室哲哉」を再評価する人も多いのではないでしょうか?

一方、華原朋美のボーカルは耳障りな感じが無くなって、本人らしさを残しつつも大らかで聴きやすくなっています。「こんなに上手かったっけ?」というのが最初の印象。
とはいえ、岩崎宏美クラスの大物と比べるにはやや線が細く、歌のテクニックで感心させるよりも「素材としての声の魅力」を買ってもらう、アイドルポップの延長戦的商品かなあと思います。本田美奈子が亡くなってから、あの椅子は空いているような気がするので、今後はミュージカルとかで活躍していくのでしょうか?

さて、このアルバムの聴きやすさの理由は高音に余裕があることが大きいと思うのですが、実際に手元の鍵盤楽器で音をとってみると(楽曲によると思いますが、)全体にオリジナルよりも1音半くらいキーを下げてあるようです。地声の最高音がC#かDあたり(それでも高いですね)でした。



2013/06/30

なんだこれくしょん/きゃりーぱみゅぱみゅ

CDショップで買おうと思うと、どんな顔でレジに持っていけばよいのか悩んでしまいそうなシロモノですが、iTunesなら平気です。
買ってしまいました。

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昨年来、iconマスメディアでの露出も大変多いですし、海外公演でもウケているそうで(レディー・ガガのような圧倒的物量のレベルではないのでしょうが、一昔前の演歌歌手による「ラスベガス公演大成功」などよりは信用できる、気がする)なによりです。

また、「アーティストだから恋愛禁止じゃない」などの発言もあるそうなので、遠くから見るとアイドルとどこが違うのかわかりづらいですが、「アーティスト」としての自負を持って活動をしているらしいことは確かです。

ダウンロードしてアルバムの曲目を見渡すと、「なんだこれくしょん」「にんじゃりばんばん」「ふりそでーしょん」とひらがなで書かれた幼児語のようなタイトルが並び、挙句の果てに「み」なんて曲目まであります。中年オヤジのプレイリストにこんな曲目が並んでいいのか、じっと手を見てしまいます。かと言って「さよならクロール」なら良いわけでもないんでしょうが。かたやAKB48という、初老の男性の手による少女や少年の言葉をうたうアイドルがいて、こなた「にんじゃりばんばん」を歌うアーティストがいるのがクール・ジャパンです。
そして、きゃりーぱみゅぱみゅは本人もわかって神輿に乗せられていると思うのですが、彼女は「クール・ジャパン」の威信をかけた象徴的輸出品目でもあります。平成の李香蘭(ちがうか!)。とにかく、日本のカワイイ文化を音楽にのせて表現するのが彼女のアーティストとしての活動テーマです。


さて、実際に聞いてみます。
中田ヤスタカの手によるエレクトロポップとしては、Perfumeという存在もあり、その棲み分けというかどういうテイストの違いをつけているのかという興味もあります。
さて、何が違うか?

ざっと聴いた印象では、声の処理などはPerfumeの方が加工度が高く、人工的に聴こえるのに対して、きゃりーぱみゅぱみゅの声は一応本人がどのような声色をしているのかが分かります。反面、歌詞やメロディについてはPerfumeの方が王道アイドル的。つまりあの3人が生身で、ニオイも体重もある女性がパフォーマンスするものとして作られている(だが、声は匿名的にされている)のに対し、きゃりーぱみゅぱみゅの歌詞や曲はより現実離れというかかなりめちゃくちゃです。
ピンクレディーも宇宙人やモンスターと戯れる歌詞を歌いましたが、一応は恋愛のメタファーとして歌っていました。しかし、きゃりーぱみゅぱみゅの歌う歌詞は、そんな比喩は無い、ほぼ字義通りの意味です。「インベーダーインベーダー」は「あなたの心を侵略する私は恋のインベーダーよっ」なんて話ではなく、「私はおしゃれで世界征服を目論む侵略者であるぞよ」という話です。

そして、ここが「世界戦略」だと思うのですが、歌詞の語彙が異常に少ないです。タイトルを延々とくり返し、あとは日本語としても意味が無い「ぴーぽぴーぽ」とか「きゅーきゅきゅきゅ」とかのオノマトペで歌詞が埋められています(そして歌詞カードではそれらの多くがひらがなで記されているようです)。歌詞→http://utaten.com/lyric/jb71304092
英語で歌うばかりがグローバルじゃない、1曲あたりの重要な単語を3つくらいにしておけば、ガイジンさんたちも一緒に歌うだろう、という戦略。だって、我々英語の出来ない民族はそんな感じで洋楽を理解しているのですから。

曲調でいうと、Perfumeが全体に初期YMOっぽいのに対して、きゃりーぱみゅぱみゅはもうちょっと後の、CM音楽などに多用されて一般化した後の「テクノポップ」に近い気がします。「み」という曲はおそらく「元禄花見踊り」を下敷きにしていると思いますが、途中でテーマになるメロディを応援団のブラスバンド風に聴かせる箇所があります。日本的なメロディを使うときに、YMOだとわざと中国風にしたり、小難しい和音をつけたり、あるいは明らかにテンションが変な男の声を入れるなどして、ちょっと気持ち悪くするのですが、きゃりーぱみゅぱみゅの和テイストは、そういう批判やテレのニオイを感じません。あっけらかんと「和」。そうでないと輸出品目になりませんものね。




2013/06/09

安全地帯XIV ~The Saltmoderato Show~/安全地帯

山野楽器をウロウロと歩いていたら、極彩色のジャケットを発見。なんじゃこれと思ったら安全地帯の新作ではないですか。
思わずジャケ買いしようと思いましたが、思い直して帰宅後iTunesでダウンロードしました。「安全地帯XIV ~The Saltmoderato Show~」です。

↓CDは3000円、ダウンロードは2000円です。
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曲名をみてみると、1曲目に"根尻七五三アワー「The Saltmoderate Showのテーマ」"などと書いてあります。
タイトルの"The Saltmoderate Show"というのもよくわかりません。そういう英単語はないようですし、「いわゆるひとつのサージェント・ペパーズ的ななにかですかぁ?」と思いながらググってみるとオリジナルレーベルが立ち上がっているんですね。
最近アーティストごとにレーベル作るの流行っているみたいなので、今となってはそうスペシャルな感じもありません。
知っている範囲で似ているものを探すと、小田和正の"Far East Cafe"あたりが一番似てるのかもしれませんね。

いずれにせよ、なにかコンセプトアルバム的なことになっているんだな、という想像はつきました。しかも、トニー谷のような顔で「根尻七五三アワー」と書いてあるわけで、絶対おちゃらけたオープニングになるんだよなぁと再生開始すると、果たしてその通りでした。
キッチュな(若い子にはわかりませんね)テーマ曲に乗せて、おそらく玉置浩二がしゃべっているのでしょうが、正体不明の声色で昭和な歌謡ステージ風MCをやっています。どこが笑いどころかわからないゆるゆるの1曲めが終わると、最近なにかのテレビで演奏していた「愛を鳴らせ」が始まり、そこからは現代の安全地帯の音楽が進行する、ということになっています。

本編に入ると、そこはいつもの安全地帯です。
「愛を鳴らせ」はなつかしの「I LOVE YOUからはじめよう」を思わせますし、井上陽水から引き継いだ夜の気配に満ちたちょっとダンサブル(?)なナンバーもあって、そこはいつもと一緒。ロック調の曲はいつになくボーカルのリバーブが深くかけてあって、ちょっと人工的な声に加工されていますが、スローナンバーはほとんど生声のような録音にしてあります。時折、本人の声を重ねたところがあって、そういう時はわざとズレを補正しないで「ここ、重ねてますよ」と分かるようにしてある。そんなベテランならではのラフさもまた良いです。年齢を重ねても、声の調子は悪くなってないようで、素晴らしい!
安全地帯に対して、今さら新しいことをやって欲しいとか、超絶テクとか聴く方も期待していないわけで(安全地帯ってバンド演奏としての評価って見聞きしたこと無いのですが、なんでも無難にやりますよね。これって上手いんじゃないんですか?)、玉置浩二が元気で歌っているだけでまあいいじゃないか、と納得させられてしまいます(まあ、それだけ圧倒的に声が良いわけです)。
そして終盤、再び根尻七五三(ねじりしめぞう、というキャラクターなんだそうで)が登場、今度は話し方のクセで明らかに玉置浩二と分かります。そしてアンコールナンバー的に「これぞ玉置浩二」の切ない系スローバラード「忘れじの君の面影」をもって終了します。

まあ、それにしても今の玉置浩二は躁状態なんでしょうね。短い尺の曲をポンポン書いてる。私生活の諸々の情報を思うと、彼の今の明るさの裏にいったいどんな闇が隠れているのか?その辺の危うさ込みで鑑賞する、大人の楽しみですね。


2013/05/12

Nocturnes/Little Boots

デビュー・アルバムから4年ぶりのLittle Bootsの新作アルバムです。輸入盤は既に発売されており、iTunesやAmazonでのダウンロードももうできます。
国内正規版は22日発売になっているようです。
iTunesのリンク↓

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前作は2009年の発売ですが、私が知ったのは2011年。YAMAHAのTENORI-ONという電子楽器(?)のことをネットで調べていたら、たまたまそれを使っている若い海外女性アーティストとして紹介されていたのがきっかけ。
で、どんな曲をやっているのかと思ってダウンロードしたのが前作の「Hands」だったわけです(そのレビューはこちら)。

当時もそのど真ん中なエレクトロポップぶりが非常に好ましく、中川翔子ばりのブリブリなジャケットも相まって、久しぶりにいい買い物をしたわい、という感じでした。
ところが、そこから新作が全然出てこない。
FacebookをやYouTubeで情報発信はしているので、英語がわからないなりにチラチラと進捗をうかがっていたところ、昨年辺りからSoundCloudでデモ曲を公開し始め、とうとう新作を5月に発売、というところまで漕ぎ着けました。
私はiTunesのダウンロードで発売日に入手しました。

さて、と聴いていみると、新作もエレクトロポップなテイストは変わらず、M5.Shakeのようなちょっと小難しい長尺物(YMOのテクノドン的なナンバー)を含みつつも聴きやすい1枚になっています。彼女の曲はボーカルのメロディラインがとてもわかり易いので、Perfumeとかきゃりーぱみゅぱみゅなんかが好きな、普段はJ-POPを聴いている方にもお薦めです。

音色的にはLady Gagaなどとも共通すると思うので、試しに両者を同じプレイリストに入れてシャッフル再生してみると、ほとんど違和感なし。
ただし、アメリカで天下を取ってるGaga様とイギリス出身のLittle Bootsちゃんにはやはり違いはあります。
Lady Gagaはとにかくマッチョ。どこまでもポジティブで、象が踏んでも壊れないようなパワフルさはアメリカで成功するには不可欠なんでしょう。
一方、Little Bootsはボーカリストとしてはいくらか線が細いのですが、メロディラインがオーソドクスかつノスタルジックな哀愁もあって、私のようなドメスティックな感性をもつ日本人には、こちらのほうが気楽に聴けます。

ネットで公開されているこのアルバムのプロモーション(→Little Boots interview: The records behind "Nocturnes" )を見ていると、愛用のアナログシンセ(KORGとか)に囲まれた中で好きな(影響を受けた?)アーティストのアルバムを紹介しています。そこで映るのがABBA、ドナ・サマー、マドンナ、ガゼボ(!)、クラフトワーク…となんか私の世代のどまんなかで、親しみが湧くのもそのせいか?


2013/05/05

Sakanaction/サカナクション

あけましておめでとうございます。
ちょっとUFOに乗って旅をしていたので更新ができませんでした。
ブログは止めていません。

さて、2013年最初の更新はサカナクションの新作、「Sakanaction」を聴いてみました。
最近はなにが流行っているのかもさっぱりわからず、かと言って旧作の掘り起こしもメンドクサ…と世捨て人化しつつありましたが、サカナクションはオジサンにもわかりやすいからいいか、と思ってダウンロード版で購入してみました。

iTunesのリンク↓
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前作の「DocumentaLy」とほぼ陸続きな感じで聞けました。
こういうシンセサイザーのたくさん入ったロックが好きな人には相変わらずお薦め。我々中年(初老?)に聴きやすいのは引き出しに入っているものがたぶん似ているから。メンバーの中に邦楽ロックに詳しい人がいるんでしょう。
M5に「なんてったって春」という曲がありますが、サビがこんな感じ。
 なんなんせから
 なぐかぜ
 なぜか
 ながれる
 なみだ
 なんてったってはるだ
これ、はっぴいえんどですよね。

そういえばキンモクセイはどうしているのだろう?