山崎まさよしの声の出し方は面白いです。
路線としては町田義人や、クリスタルキングのサングラスの方の人なんかの方面だと思っていますが、それらをもっと作り込んだ声って気がします。
デビュー間もない頃の宇多田ヒカルが、よくモノマネをしていました。私は彼女のファーストツアーの仙台公演に行きましたが、そこでも「うほぅちへかひぇろぅぉふぉ〜ん」ってやっていました。あまり似てなかったけど。似なくても、面白いから真似したくなるんですね。
"One more time,One more chance"は去って行った恋人への断ち切れない思いを未練たらたらで歌い上げ、しかもいるはずのない場所でも探してしまうという、少し精神状態が怪しくなりかけている男が主人公。しかもこの男、そのわがままがまた愛しいとか言って、つきあってる間もすごい弱気に彼女に接していたらしい。こういう男は別れた後もストーカーになりそうです。山崎まさよしはぱっと見モテそうなんで女性が聴いても引くことはないかもしれませんが、歌詞を読むとかなり怖いです。何について歌っているのか分からない歌に比べれば、そういうの好きですけど。
曲の方はとても普通です。
私は「心拍数」に入っているライブ音源で聴いていますが、「風街ろまん」で細野晴臣ががんばってる曲みたいで、目新しい感じはあまりしない。
そんなこの曲のキモは、サビの畳み掛けの部分です。この曲を私が最初に聴いたのは、スーパーマーケットでかかっていた有線放送だったと思うのですが、そのちょっと前に趣味で録音した自作曲のコーラスに似ているな、と思いました。どういうことかというと、1990年頃に作ったオリジナル曲を1993年に焼き直しで録音し直した時、オフコースの「たそがれ」に「インスパイア」されて、大きい音符のメロディの後ろで別の歌詞でコーラスをつけたんです。
つまり、全体の構成やコード進行は動かせないものとしといて、そこに言いたいことを嵌める、というやり方です。おそらく"One more time,One more chance"も全体の尺とコード進行を先に決めちゃった中で、もがいて作った作品なんだろうな、と想像してみました。
この人もカバー・アルバムを出していますね。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
世界デビューしました
2024年も大晦日になってしまいました。とうとうレコード大賞もまったく見なくなったなあ。もうテレビはほとんど見なくなってしまい、退職金で買った大型画面テレビはもっぱらYouTubeをぼんやり見るだけの機材になってしまいました。まあ最近のYouTubeは画面きれいだけども。 さ...
-
例えば杉山清貴という人がいます。全盛期は80年代の中盤で、最近はほとんど見る機会もないのですが、この人なんかは喋る声の延長と思える声がきれいで、いかにもハイトーン・ボイスという印象です。いつ声変わりしたのか分からない、ボーイソプラノのまま大人になった声で、似ている人ではもっと昔に...
-
宇多田ヒカルが今後どのくらいの期間、音楽家として活動するのか分かりませんが、おそらく3rdアルバム"Deep River"までが「初期」と云われることになるのでしょう。 この期間は彼女が大人になる過程を発表し続けた時期だからです。 "First Lo...
-
前回の更新から2年近く経ってしまいました。その間に会社を定年退職したり引っ越ししたりで自分のことで精一杯でしたが、まあ晴れてほぼ自由の身(経済的にはどんどん不自由になるわけですが)ということで、これからは身バレしようが炎上しようが誰にも迷惑がかからないことになっています。 さて、...
0 件のコメント:
コメントを投稿