さて、小室作品にも歌って楽しい曲がまったく無いわけではなく、例えば渡辺美里の「My Revolution」は声が出る人にはとても楽しい曲になっています。 引用部分の1〜2小節で「ドドドドドドドレードシド」と呼びかけ「ミミミミミミミミーレレー」と答えます。この似ているけどちょっと違う繰り返しが歌い手には嬉しいんですね。それから「My~Tears」「My~Dreams」の5度の跳躍で声を裏〜表〜裏〜表と切り替えて行くのは喉に覚えのある人には楽しい見せ場になります。 My Revolutionは小室哲哉がまだいろいろなことを証明しなければならなかった若い時期の作品であり、彼なりに当時の売れる音楽を分析した結果の作品だったのだろうと思います。
My Revolutionがヒットして作曲家・小室哲哉の初日を出した後、自分のユニットであるTM NETWORKで1年後に発表した「Self Control」ではもう、その後の小室作品と共通のエゴイスティックな(?)メロディになっています。
「Self Control」の一部を譜面に起こしてみました。
出だしの2音目以降、「みをつれーさるーくる」まで同じ音。ま、ここまではフォークソングなんかにもありますが。 B メロになるとちょっとメロディが動き始めます。「しばーらーれーたあだむといぶ」のメロディはそれなりに開放感があって「歌いで」のあるメロディなんですが、「はしーりーぬーけた〜」「たいーせーつーな〜」と3回まったく同じ繰り返しは辛い!そこを通り抜けて「くもらせなーいでー」とやっと解き放たれたと思うとサビがまた、細かい音符&尻下がりのメロディなんです。 前述のピアノロールだとこう。 だいたい歌い手というのは自分の最高音からちょっと下あたりが一番気持ちよく歌えるわけですが、このメロディは最高音に行った次の瞬間、中低音域まで一気に下がるという場面がとても多いのです。速いテンポで上に行ったり下に行ったりする割に自分の気持ち良く歌える音域をほとんど使わせてもらえません。辛い!
結婚前の安室奈美恵が苦しげに歌っていた"CAN YOU CELEBRATE?"はこうです。 私はこの曲の音を拾うためにiTunesでアルバム「181920」のバージョンを落として聴いていましたが、相当ぐだぐだになってます。超多忙だった安室本人の当時の体調とかもあると思いますが、ちょっとこれは?という歌唱になっています。