突然日本での活動を再開させたビビアン・スーの復帰第一作です。
もともと彼女はウリナリ関連のバラエティで人気を取る前に、台湾の宮沢りえとか強引に形容詞を付けられてアイドル歌手として来日しました。しかし、ソロ歌手としては鳴かず飛ばずに近い状況で、その後のブラックビスケッツ等の活動でようやく日本でも認知された後、中国圏での活動に戻ってあちらでは大スターになっています。
私は以前にもこちらで書いたように、彼女の2000年以降の中国での曲を、通販で買った中国版で聴いておりました。
それが普通にCDショップやアマゾン・ジャパンで買える新作を出すということになったので、DVD(PVとメイキング映像)付きの方を取り寄せてみました。
本国版の輸入品でもそうでしたが、彼女のCDにはこれでもかというくらいのフォトブックがおまけに付いていて、正統派アイドルグッズになっています。しかもビジュアルでは(今やってるエステのCMでもそうだけど)肌の露出度が高い。このサービス精神は貴重です。
さて内容ですが、彼女はこの間、台湾でJ-POP的ななんでもありの音楽をやっていました。ラップが絡むヒップホップ調だったり、AORぽかったり、フォークロック風だったりダンスミュージック風だったり。また、恋人だったとされる元LUNA SEAのSUGIZOを始め、作曲が日本人という曲も多く、歌詞が北京語である他は日本のアイドル歌手と変わらないような音楽をやっていました。
そして今回の復帰作では選りに選った(んだと思う)結果として一番穏健な路線で出してきました。ピアノとアコースティックギターとエレキギターがいるバンドサウンドで、アコギのパートは8ビートストロークの教則本のようです。アコギの音が大きいので素人でもsus4とか分数コードの聴き取りが可能です。イントロのメロディはシンセかと思ったらフリューゲルホーンとフルートでした。プロデューサーは椎名林檎のアレンジや東京事変のメンバーとしてお馴染みの亀田誠治です。
つまり、ブラックビスケッツから連想されるアイドル・ポップではなく、エステのCMが似合う「大人の女性」として売りたい、ということなんだと思います。(ビデオこちら)
ビビアン・スーは歌用に作った声を出さないので、圧倒的な歌唱力という感じはしませんが、上手すぎず下手でなくさらりさらりと歌っています。
ビビアン・スーの音楽は、中国版の方がヘンテコで面白い。YouTubeでいつまでも消されずに残っているので"Vivian Hsu"で検索して見てください。私は「面具」と「歐兜邁」がバカバカしくて好きです。
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