先週のBENIの話でちょっと引き合いに出した、一青窈が昭和歌謡を歌う企画物アルバムです。
行きがかり上、通して聴いてみました。
やっぱり予想通りでした(悪いほうで)。
選曲は悪くない。なかなかシブイと思いますが、一青窈に唄わせるにはどうか?
元歌を歌っているメンバーが美空ひばりをはじめ、ちあきなおみ、西田佐知子、園まり、とレコード大賞最優秀歌唱賞クラス(まあ、今となってはマッチもその一人ですが)の実力派揃いで、当然オリジナルがすごいことになっているわけです。(ちあきなおみと園まりについては、それぞれこのブログでも書いたことがあるので、そちらも参照して下さい。
哀愁りふれいん: しんぐるこれくしょん/ちあきなおみ
哀愁りふれいん: 逢いたくて逢いたくて/園まり )
昭和歌謡では、力関係が「作曲家>>>歌手」で、作曲家のセンセイの細かい指定を丁寧になぞるように歌っていたわけで、そのせいで悪くするともっちゃりしてしまうところもあって、そこを素人に毛の生えたようなニュー・ミュージック勢につけこまれた歴史もありました。
しかし、ちあきなおみクラスの超一流になると、そのへんをクリアした上で大したことない曲でも名曲にしてしまうような芸があったわけです。
一青窈の歌い方は独特で、何をうたっても彼女流になってしまうのは悪いことではありませんが、それにしてもなんかすごく浅いところでOKにしてしまっている気がして、楽曲への愛情があまり感じられない。まあなんというか、一青窈がカラオケボックスで遊んでいる所に呼んでもらったような感じです。
若い人に過去の名曲を紹介するという意味ではそれなりに意義があると思いますし、「天使の誘惑」なんかはキャラクターにも合っていると思いますので、ファンの人は買ったらよろしいかと思います。
私くらいまたは上の年代の人は、聴くときっといろいろ考えてしまうので、強くはお薦めしません。
2012/05/13
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