こちらはiTSでもダウンロード可能なアルバム、布袋寅泰の「ギタリズムV」です。
何度もスペルを目にしているはずなのに、最初に勘違いしていて、私はずっとこのタイトルを"Guitar+ism"、つまり「ギター(至上)主義」という意味だと思って納得していましたが、実際は"Guitar+Rhythm"なんですね。"Rythm Guitar"でもない。
私はBoφwyは聴いていませんでした。だから布袋寅泰に気がついたのはCOMPLEX以降です。ギターのうまい、体のでかいロック・ギタリストという認識。ただ志向する音楽が意外なほど王道路線で、これまでの作品も聴けばかならず良かったという信頼感があります。
さて、今回もさすがほぼ同年輩ということもあってか、私たちが少年時代から現在にかけて好んできたサウンドが上手く発展させた上で盛り込まれていて、iPhoneに取り込んで繰り返し聴いても飽きないし、ちょっとニヤリとさせられる引用もあったりして、ある年代にとっての山下達郎のような効果があります。
ちょっとプログレっぽい(というか"Queen"のような)音色が出てきたり、三三七拍子や「かごめかごめ」が聴こえてきたりして、その辺の元ネタの持ってきかた、選択のセンスがちょうど私のツボにハマります。
また、現代のテクノロジーで磨き上げられたギターサウンドは美しく、どうということもないスケール練習のようなフレーズやコードカッティングでも素人には及びもつかないような音で出てくるのが羨ましいです。しかもその至高のギターサウンドを(もったいなくも?)サンプリングして遊んでいたりもします(M.15 APPLESとか)。
一方、ボーカリストとしてはこんなに飾り気の無い声で歌を入れる人をあまり知りません。最近のJ-POPの、よく練った「歌用の発声」をする歌手の多い中で、無防備と云って良いような声です。杉山清貴のようにそのままで美しい声ならともかく、近所のアンちゃんみたいな声(音程等には問題ない)がそのまんま聴こえてきます。
珠玉のギターとこの無防備な声がほぼ対等なものとして扱われ、その二つが合わさって布袋寅泰の作品であり、「ギタリズム」と名付けながらインストのアルバムではなく、歌ものの体裁をとって発表されているところになにかがあるんでしょうね。
と、ここまで書いてから気がつけば、最初の"GUITARYTHM"が出てから、もう20年以上経っているし、"IV"から数えても15年も間があったんですね(その間に違うタイトルのアルバムは発表されていますが)。全然、そんな気がしなかった!
玉手箱を開けてしまった浦島太郎の気分です。
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