安室奈美恵の「ベストコラボレーション・アルバム」として発売された「Checkmate!」を聴いてみました。
以前このブログでも書いた、DOUBLEとのデュエット「Black Diamond」も入った、他のアーティストとのコラボ作品だけをまとめたアルバムです。土屋アンナ、山下智久、AI、DOUBLE、m-floなど一見バラバラな相手とのコラボレーションが1枚にまとまっているわけですが、驚くほどまとまっています。一番まとまってないのはiTunesに取り込んだデータで、どうしても1枚のアルバムとして認識させられず、連続再生するには専用のプレイリストを作らなくてはなりませんでした(もっと良いやり方を知ってる人は教えてください)。
さて、安室奈美恵は相変わらずある世代のファッションリーダーでありつつ、日本では本格的なダンスミュージックを追求するアーティストとして確固とした位置づけを手に入れていますが、その出自はアイドルであり、その発声は今でも本人の話し声のニュアンスを残したアイドル式発声です。
最近は日本でももっとプロフェッショナルな発声をするボーカリストが増えていますが、やっぱり我々日本人が一番「萌える」のはかわいい女の子が普段話してる声にメロディが乗っかってるような歌声でしょ?このコラボで組んでいるDOUBLEやAIがどんなに上手くても、安室ちゃんの声はやっぱり惹きが強いし、歌詞もすんなり入ってきます。
考えてみると、日本のマンガやアニメーションもみんなその構造です。背景は写真と見紛うような細密さで描きながら、そこで活躍する登場人物たちは3Dにしようもないような平面的な線画で描かれています。それは本来ならとってもオカシイことのハズなんですが、なんたって水木しげるの時代から日本の大衆向け映像表現とはそういうもの。精密なミニチュアとコンピューターグラフィックスで再現されたリアルな情景の中、生物学的には絶対に膝の位置がおかしなキグルミ怪獣によるプロレス技の応酬を鑑賞するのが日本の特撮映画です。
そんな文化で育った我々の世代がギリギリついていける最先端が安室奈美恵の音楽です。それでも最近はちょっとカッコ良すぎてついていくのが大変ですがw
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