物理学者でもないのにいつまでも「相対性理論」の話ばかりしていられないから、山野楽器で一緒に買ってきたPerfumeの△(トライアングル)を聴きましょう。
全曲の感想を書く体力が無いので、私の耳が一番反応したM6"NIGHT FLIGHT"を中心にします。
まず驚くのが全体の音作りをやっている中田ヤスタカという人が30歳くらいの年齢だということです。全体にPerfumeの音というのは、私たちが高校生の時に聴いたテクノポップととても良く似ています。
特に表題にした"NIGHT FLIGHT"のカラオケは、我々の世代から云わせてもらえば("TECHNOPOLICE"+"RYDEEN")÷2です。
ポリ・シンセの音がピアノ風にコード弾きするバッキング、「んぺんぺ」というチョッパーベースをシミュレートしたようなオクターブで進むベース等々。
メロディとコード進行は最近のJ-POP風に聞こえますが(初期のYMOは基本インストだったしね!)、全体の音は80年代前半のCMやラジオのジングルで散々聴いたようなサウンドで(例えばM4"edge"のようなCMソングは当時絶対にあったと思う)、それが我々40過ぎのいい歳したオッサンがPerfumeに注目させられるフックになっています。それらは作り手の中田氏にとって生まれたか生まれてないかの時代のものであるはずなのに、彼はなにを思ってこのサウンドを作りはじめたのか、とても不思議です。
例えば大瀧詠一がフィル・スペクター・サウンドとかに影響されるよりも年代的には離れていると思うし、だいたい我々はそれを最先端だと思ってきたわけで、まさかレトロ趣味のネタとしてテクノポップが使われるようになるなんて、思ってもいませんでした。儂も年を取るわけじゃわい!
そんなわけで、今、TVで"Perfume"というユニットによって提供されるパフォーマンスを見るとき、声が全面的に加工されて(ぶっちゃけ口パクだし)誰が何処を歌っているか分からないとか、若い女の子が3人いるのに1人にしか興味が持てない、などのネガティヴな要素を打ち消してあまりある音の楽しさ。
メロディがこう転がってくれるといいな、と思うとその通りになり、ちょっと飽きてきたなと思った頃にそこからぐねぐねと変化する、そのさじ加減とか、本当にうまいなあと思います。
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