珍しく出たばかりのアルバムをCDショップで買ってきました。
椎名林檎「三文ゴシップ」です。
iTSでも買えますが、かなり凝ったアートワークも施されているので物理ディスクで買った方が良いでしょう。
ちょっとレトロなジャズよりの演奏に乗って、椎名林檎らしい歌が続きます。作曲も彼女が全部やっており、出来上がったトラックに類型的かつ匿名的な歌詞を当てはめてはアーティストだと言い張っている女性シンガーが多い中、「間違っても一緒にしないでよ」というアピールは十分。今時のメジャーなアーティストで「労働者」なんてタイトルの曲を書くのは彼女くらいしかいません(あとは怒髪天の人くらいでしょうか?)。
それでレンタカーの中とかiPhoneにヘッドホン繋いだりして何遍か聴いてみているんですが、なかなか体に入って来ない。その理由は多分、歌詞が聴き取れないこと。
振り返って考えれば、椎名林檎の歌詞が聴き取りにくいのは今に始まったことじゃあないのですが、前に書いた「真夜中は純潔」はまずPVで知って、最初から歌詞を読みながら聴いていたのでそれに気がつきませんでした。
今回は歌詞カードと首っ引きで聴いていたわけじゃないので「なにか面白いこと云ってるんだけど聞こえない」のが結構ストレスになりました。もともと歌詞カードを読んでも大昔の松本隆みたいに難しい単語が並んでいますので、クセの強い巻き舌発音をヒヤリングで大意を読み取るのが難しいのです。また、歌詞の内容と曲調が善くも悪くも(多分わざと)ミスマッチな感じで作ってあるのが聴き取りにくさを助長しているような気がします。
ちょっとミキシングを変えてくれるだけでもずいぶん改善しそうなんですが、作り手がそれ以上に優先したいこと(サウンド)があるのでしょう。逆に言えばこの独特な歌詞の世界も、選ぶ言葉の絶対値のわりには作り手にとってそれほど重要じゃないのかもしれません。
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