珍しく出たばかりのアルバムをCDショップで買ってきました。
椎名林檎「三文ゴシップ」です。
iTSでも買えますが、かなり凝ったアートワークも施されているので物理ディスクで買った方が良いでしょう。
ちょっとレトロなジャズよりの演奏に乗って、椎名林檎らしい歌が続きます。作曲も彼女が全部やっており、出来上がったトラックに類型的かつ匿名的な歌詞を当てはめてはアーティストだと言い張っている女性シンガーが多い中、「間違っても一緒にしないでよ」というアピールは十分。今時のメジャーなアーティストで「労働者」なんてタイトルの曲を書くのは彼女くらいしかいません(あとは怒髪天の人くらいでしょうか?)。
それでレンタカーの中とかiPhoneにヘッドホン繋いだりして何遍か聴いてみているんですが、なかなか体に入って来ない。その理由は多分、歌詞が聴き取れないこと。
振り返って考えれば、椎名林檎の歌詞が聴き取りにくいのは今に始まったことじゃあないのですが、前に書いた「真夜中は純潔」はまずPVで知って、最初から歌詞を読みながら聴いていたのでそれに気がつきませんでした。
今回は歌詞カードと首っ引きで聴いていたわけじゃないので「なにか面白いこと云ってるんだけど聞こえない」のが結構ストレスになりました。もともと歌詞カードを読んでも大昔の松本隆みたいに難しい単語が並んでいますので、クセの強い巻き舌発音をヒヤリングで大意を読み取るのが難しいのです。また、歌詞の内容と曲調が善くも悪くも(多分わざと)ミスマッチな感じで作ってあるのが聴き取りにくさを助長しているような気がします。
ちょっとミキシングを変えてくれるだけでもずいぶん改善しそうなんですが、作り手がそれ以上に優先したいこと(サウンド)があるのでしょう。逆に言えばこの独特な歌詞の世界も、選ぶ言葉の絶対値のわりには作り手にとってそれほど重要じゃないのかもしれません。
2009/07/11
登録:
コメントの投稿 (Atom)
世界デビューしました
2024年も大晦日になってしまいました。とうとうレコード大賞もまったく見なくなったなあ。もうテレビはほとんど見なくなってしまい、退職金で買った大型画面テレビはもっぱらYouTubeをぼんやり見るだけの機材になってしまいました。まあ最近のYouTubeは画面きれいだけども。 さ...
-
例えば杉山清貴という人がいます。全盛期は80年代の中盤で、最近はほとんど見る機会もないのですが、この人なんかは喋る声の延長と思える声がきれいで、いかにもハイトーン・ボイスという印象です。いつ声変わりしたのか分からない、ボーイソプラノのまま大人になった声で、似ている人ではもっと昔に...
-
宇多田ヒカルが今後どのくらいの期間、音楽家として活動するのか分かりませんが、おそらく3rdアルバム"Deep River"までが「初期」と云われることになるのでしょう。 この期間は彼女が大人になる過程を発表し続けた時期だからです。 "First Lo...
-
前回の更新から2年近く経ってしまいました。その間に会社を定年退職したり引っ越ししたりで自分のことで精一杯でしたが、まあ晴れてほぼ自由の身(経済的にはどんどん不自由になるわけですが)ということで、これからは身バレしようが炎上しようが誰にも迷惑がかからないことになっています。 さて、...
0 件のコメント:
コメントを投稿