20日に銀座に行ってPerfumeの"Δ(文字の選択はこれで良いのか?)"と中川翔子の新作を買って来ようと思ったんですが、「今度こそ本物の松田聖子仕立て」の中川翔子を試聴したらちょっと期待と違ったのでパスしてしまいました。
代わりになにか若いもんの、知らないバンドでも聴いてみるかと店内を見渡すと「CDショップ大賞受賞(CD市場の落ち込みをなんとかしようと「本屋大賞」を真似たんでしょうね)」と書いてあるPOPを発見。相対性理論といういかにも一癖ありそうな名前のバンドの、「シフォン主義」というCDが置いてありました。ところが見たところシングルCDだと思ってしまったので「1曲じゃ分からないよなあ」とすぐ横に並んでいた、見た目にちゃんとアルバムに見えた「ハイファイ新書」の方を買ってきてしまいました。あとPerfumeもね。
帯から読み取れる曲名が「テレ東」「地獄先生」「ふしぎデカルト」「品川ナンバー」「学級崩壊」等で、「きっとキンモクセイみたいな男4〜5人の理屈っぽい連中に違いない」と思って家に帰って聴いたら、意外にもボーカルが女の子。それもカヒミ・カリィとか風吹ジュンのような弱々しい声の。そしてバックはかなり理屈重視かつロックな演奏で、そのミスマッチ振りが80年代にあったような、なかったような。ゲルニカとかの、細野晴臣が探してきてYENレーベルで売り出していたような、ちょっと既視感のある違和感がありました。
買って損だったか、というとある意味「さすがCDショップ大賞」http://www.cdshop-kumiai.jp/cdshop-taisho/だけあって、中身は悪くないです(投票した店員の数がまだ少ないのがちょっと寂しいが)。風吹ジュンのような、とは書きましたがこの弱い声のボーカルの人=やくしまるえつこ(芸名だったらひどいね!)はへたではなさそう。音域も狭そうで狭くない。それからほぼ一人でこの不思議ちゃんな詞と曲を書いている真部脩一という人は、やはりキンモクセイ的な邦楽マニアなんだろうと思われます。
私が一番気に入ったのは「品川ナンバー」という曲ですが、真部さんが筒美京平の流れを汲む作家であることが窺えます。
実は、家に帰ってからiTSで買えることが分かって、「シフォン主義」の各曲を試聴してみました。バックがもっと激しく、ロック好きは「こっちの方が良いのかな?」とも思いましたけど、「ハイファイ新書」の方がボーカルとバックの対比がより効果的になっているし、全体がソフィスティケイトされていて、私はこっちを買って正解でした。
まあ、初めて「はっぴいえんど」を聴くのに「ゆでめん」と「風街ろまん」のどっちが良いか、というようなことだと思います。
シフォン主義→
ハイファイ新書→
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