2007/12/12

Alpen Best-Kohmi Hirose/広瀬香美

今日は、首都圏エリアではありましたが、それなりに遠距離&長時間の移動があったので、改めて昨日の広瀬香美をエンドレスで聴いていました。広瀬香美が一番流行っている頃はリアルタイムであまりちゃんと聴いてなかったんですが、今になってじっくり聴くと良いですね、彼女。

まあとにかく、歌手として作家として、抽き出しの多いこと!
ビブラートひとつにしても自由自在なんですね。初期はほとんどノンビブラートで棒みたいに歌い、ときおり、8分音符にやたらシンクロした、のおおおおお、みたいな感じ(その辺が八神純子的だと思わされるんですが)だったのが、時代が下るにしたがって、具体的には"I Wish"あたりからはナチュラルなビブラートも使い始め、さらには渡辺真知子ばりの泣き節(一瞬裏声が交じる、やつですね)も使い始めます。それは声が出なくなってごまかしてるんじゃなくて、ポイントのところでは初期とおんなじ高音ノンビブラートも使っているんです。これだけ自由自在に歌を唄えればさぞかしレコーディングが楽しいでしょうね。

一方、曲作りの方はめちゃくちゃ論理的、なんだと思います。正確に評価できる知識は無いんですが、1曲当たり大きく4つくらいの部品を作っておいて、それをいかに上手に繋ぐか、ということをすごく計算した、プロフェッショナルな作り方をしていることが分かります。ときにはそのためにブリッジ部分をかなり強引に作ったりもしています。例としては「ゲレンデがとけるほど恋したい」の最後のサビの手前の「ま、さ、に、ぜっこ、おちょおー」の辺りなど。そしてそれは、作り込みが甘いんじゃなくて、「そういうゴツゴツしたところがあった方が曲として魅力的である」と分かってやっているのが聴いていて分かるんです。わあ恐ろしい…。
しかも、メロディの固まりを4つ作ったら、ひとつかふたつはちょっと過去の有名曲を下敷きにしたキャッチーで、あまり音楽に興味が無い人でも食いつけるようなところが必ず作ってあります。これも計算ずく。で、これだけ曲を作り込んでおいて、いざ歌を吹き込む段になると、タイミングをあまりきっちりにせずにところどころ音符を少し長めに歌って(モタるんじゃなくてタメてる)、結構下世話な感じの歌詞がちゃんと伝わるようにしています。

何処まで行ってもプロフェッショナルな上に、最終的なできあがりは現代的歌謡曲の王道。彼女が出てきたころはあまりFMのベストテン番組も聴いてなかったので、実際にはどうだったか知りませんが、故・宮川泰氏などは絶賛してたんじゃないでしょうか?そういう、宮川泰→ザ・ピーナッツの路線の現代版、という感じがものすごくします。

最後に、「月の下で逢いましょう」は割と最近の作品ですが、これハロプロ関連によく合いそう。GAMの次の曲はこれにしたら良いんじゃないでしょうか?特に藤本美貴の声に良く合うと思う。

広瀬香美 - Alpen Best - Kohmi Hirose - 月の下で逢いましょう - 07' Remastering

2007/12/11

ロマンスの神様/広瀬香美

世の中、いろんな企画があるものだなあと感心します。
広瀬香美のアルペンCM曲を集めたアルバム、という商品がこの12月5日に発売になっていました。曲目は90年代に毎冬手を替え品を替え流れていたCMソングです。
アルバムは正価2500円のようですが、実はiTMSでも販売がされていて、

広瀬香美 - Alpen Best - Kohmi Hirose

こちらは全曲一括ダウンロードで1600円。ジャケットいらないでしょ、広瀬香美の場合。私はこっちで買いました。

広瀬香美というと、だいぶ前に八神純子の話を書いた時に引き合いに出しましたが、その立ち位置が良く似ています。
オーソドックスな曲作り、高くしっかりした声。
しかもそれが洋楽的なテクニックというよりも歌謡曲的であるところが良く似ていると思います。八神純子は時代の限界だったのかもしれませんが、比較的ルーツが分かりやすい(元ネタがバレやすい)曲を作っていましたが、およそ20年の時を隔てて現れた広瀬香美は、はるかに高度で尻尾を掴みにくい存在になっています。新しい曲も聴きたいですね。

歌うの大変そうな曲ですが、なんか巨乳アイドルの人がカバーしてるのをアマゾンで発見しました!

2007/12/02

和幸:ゴールデン・ヒッツ/和幸

加藤和彦という人は、もう私の年代だと本当のことは良く分からない人なんですね。
「帰って来たヨッパライ」も「あの素晴らしい愛をもう一度」も、「サディスティック・ミカ・バンド」も幼児〜児童期のことで、その頃の僕は西郷輝彦とか小柳ルミ子とか野口五郎とかを無邪気に見ていた子どもでしたから。

そんなわけで、加藤和彦については大人になってからある程度「お勉強」の一環として触れただけです。最近もなんかのコマーシャルに出演したり、木村カエラを引き込んでの「サディスティック・ミカ・バンド」再結成などの活動をしていますが、はっきり言ってテレビで見る限り「飄々とした、歌の下手なオジサン」としか見えません。
しかし、残して来た作品を見ると、「タイムマシンにお願い」、「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー(岡崎友紀)」、「不思議なピーチパイ」をはじめとする初期の竹内まりやのシングル、飯島真理「愛・おぼえていますか」など、その時代、時代でハイカラな曲を作っており、自身のソロでも「だいじょうぶマイ・フレンド」など、印象的な作品があります(この辺はWikipediaを参考にしています)。

その一方で、以前にも書きましたが、ラジオに出て来て「今の日本にはロックはない。ロックとは形式でなく生き方だから」という発言をするなど、硬派な部分も持っています(と、同時に本人は自分がロックンローラーであると思っていると思われる)。

さて、そんな加藤和彦の直近の仕事が「和幸」のプロジェクトです。iTMSでもダウンロード可能。

和幸 - 和幸:ゴールデン・ヒッツ

THE ALFEEの坂崎幸之助と組んで、架空のグループ「和幸」のオールタイムベスト盤「和幸:ゴールデン・ヒッツ」である、という見立てで作られたアルバムです。グループ「和幸」のキャリアは加藤和彦の活動期と同じ、ということなんでしょう。相方の坂崎幸之助はアコースティックギターの名手であり、その年齢以上に日本のフォーク史に詳しい人なので、加藤和彦の苦手な部分をサポートするに最適な人選であったと思われます。

そんなわけで、このアルバムは60年〜70年代の音楽に造詣が深いほど面白いはずで、私も雰囲気は分かるんですが、笑うところまでなかなかいかない。タモリの「戦後歌謡史」に匹敵するパロディなのだと思うんですが、自分の若さが憎い!(と、手のこんだ自慢をして終わります)

2007/11/26

Urban Mermaid/伊藤由奈

伊藤由奈、もう1枚買ってきてしまいました。
今、CMでかかっている"Urban Mermaid"です。めざまし土曜日のテーマ"Colorful"も入ってやたらコストパフォーマンスのよい1枚になっています。

はっきり言って楽曲的にすごい、感動した!という作品じゃないんですけど、久々に声でやられました。強い、きれいな声です。
"I'm a beautiful mermaid"って、中身が外人じゃないと歌えないでしょ?日本人の感覚だと絶対「なんちゃって」って付けないと歌う自分を正当化できないと思うので、そういう意味では本人の個性をよく生かした作品であると思うし、それに応えるポジティブな歌唱が見事です。


自分を病人に喩えると、平原綾香はベッドの毛布のような声であり、伊藤由奈は点滴のような声です。強制的にポジティブなエネルギーを注入されてしまう。安静にするだけでは治らないほど病んだ時、拒絶反応の危険はあるが、この人の方が早く良く効くのではないかと思うとともに、この声に惹かれる今の私の精神も、かなりまずいところにあるのかも、と思うのでした。

2007/11/04

くちばしにチェリー/EGO-WRAPPIN'

休みのうちにもう1本。精力的だなあ、俺。

最近、服部良一トリビュートアルバムなんていうのも出ていて、昭和の音楽がまた見直される気配があるようですが、EGO-WRAPPIN'はそんな昭和趣味な音楽を10年くらい前から始めていたようで、奇しくもクレイジーケンバンドの活動時期と重なります。

EGO-WRAPPIN'の最近の活動は良く分からないのですが、2002年当時に歌っていた曲が、これ。

本人たちがどういうキャリアの人で何を狙っているのか、私は知らないんですが、私には単独で服部良一トリビュートをやっているように見えます。
昔の音楽の引用ということでは、ドリカムなども以前はアメリカのオールディーズな雰囲気をうまく使っていて、それはそれでシャレていたんですが、超ビッグになったことや、例の一件などの影響か、その辺のユーモアセンスをすっかり無くしてしまって残念。その点、EGO-WRAPPIN'の変な明るさ、乾き方はほっとします。

ドリカムもEGO-WRAPPIN'も、その女性ボーカルはいずれも「平成の江利チエミ」スタイルと言えますが、ここ数年、吉田美和がその不幸さまで本家に似てきてしまっている一方、EGO-WRAPPIN'の女性は江利チエミを通り越して、もっと明るくドライな笠置シヅ子まで遡っているように見えます。これ、もっと見たいなあ。

2007/11/03

R35 Sweet J-Ballads/オムニバス

もう50万枚とか売れているらしい(オリコンスタイルのニュースによる)恥ずかしい商品、"R35 Sweet J-Ballads"を買って来てしまいました。どこかのスポーツ新聞には70万枚と書いてあったような気がする。

果たして、悲しいかな中身は全部知っていて、その昔名古屋市中区錦3丁目あたりのスナックで自分や同僚がカラオケで歌っていたものばっかりです。

01.SAY YES/CHAGE and ASKA
直前にASKAのソロ名義で出した「はじまりはいつも雨」がいわゆるすっごいいい歌だったのに、本隊用にさらにこの曲を作れたのは立派。まさに脂ののった仕事ぶりでした、お見事。カラオケで歌う時は私はCHAGEのパートを担当していました(サビのコーラスは大嘘ですけど)。

02.君がいるだけで/米米クラブ
おそらくコアなファンにとってはどうでもいい曲。小田和正がドラマ主題歌用に「君が、嘘を、ついた」を作り替えて「ラブストーリーは突然に」で成功したのを参考にして「浪漫飛行」か「ひとすじになれない」を焼き直したのだと思われる。この直後に発売されたコンサートのビデオ"THE 8TH OF ACE"でも歌っていない。

03.何も言えなくて…夏/JAYWALK
言い訳できないくらいWham!の「ラストクリスマス」に似ている。この曲のカラオケでそのまま歌えるので試して欲しい。
それを過剰なロック色で必死に隠してるのが恥ずかしい。しかも冬版を作って「メリークリスマス」とか白状しちゃってるのも恥ずかしい。

04.Get Along Together〜愛を贈りたいから〜/山根康広
この歌がパロディでもなんでもない「いい歌」として作られ、「いい歌」として流通したのが信じられないが、そういう時代だったんですなー。まあ2007年現在でも多少手口を巧妙にしてEXILEあたりが同じことをやってるんですけどねー。最後のキメの「つげえざー」の発音は当時でも不可だろう。

05.TRUE LOVE/藤井フミヤ
この曲を得意にしていた同僚に、「お前の結婚式のときは俺がギターで歌ってやるからな」と約束しているんだが、先方都合で実現できていません。

06.シングルベッド/シャ乱Q
最初ラジオでイントロを聴いた時はさだまさしかと思い、その後テレビで凄い格好して歌っているのを見て、なんだこいつら?と思いました。まさかあの兄ちゃんがこんな風になるとはねえ…。今この曲を聴くと、ニューミュージックをよく分解して再構成しているな、と思いますけどね。ちょっと「きみの朝」みたいな展開があったりして。

07.離したくはない/T-BOLAN
私、当時からビーイングは全体的にダメだったので(B'zを除く)、この人たちにも全く興味がなく、専ら会社の後輩が歌うカラオケで知っていました。今回初めてオリジナルを聴いたが、君たちは何をそんなに力んでおるのか?歌もそうだし、「レ・ミ・レ・ミ・ミ・ファ・ミ・レ」だけの旋律をこんなに大げさに飾り立てられてもなあ。で、結局BOØWYとどっちが偉いの?

08.クリスマスキャロルの頃には/稲垣潤一
この頃、一流の歌手はクリスマスソングでヒット曲がないといけない、という掟があって、作り手もかなりやけくそになってた頃ですね。歌の主人公たちはクリスマスどころではない、といった内容で、サンタさんも「ちょっとこの家はやめとこう」と思うでしょう。ところで稲垣潤一の歌い方って郷ひろみのマネをしている人みたいですね、今も。

09.Woman/中西圭三
僕は"You And I"をよく歌ってたな。当時、久保田利伸・中西圭三・中西保志と「和製ブラコン」の旗手3人がいて、みんなお猿さんみたいな顔だったんですが、3人とも猿の種類が違う。ペットとして飼ってもいいかなと思うのは久保田利伸系の猿ですね。

10.夏の日の1993/class
最近なんかの拍子でリバイバルしていました。会社の同僚と「カラオケの課題」として研究して、ハモリのパートをかなり真面目に覚えたので、今でもできる。同じようなことを"BOMBER GIRL"でもやった。私は近藤房之助の役だった(基本的にデュエットではハモり担当なんもんですから)。

11.もう恋なんてしない/槇原敬之
まだ不祥事も起こさず、いろいろバレていない頃の槇原敬之のヒット曲。ナンシー関がテレビに出る顔じゃない、と書き続けていたが、このキャラクターが一般社会で生きて行くのは辛いだろうから芸能人で正解。音楽の才能は優れているのだから。

12.サボテンの花〜"ひとつ屋根の下"より〜/財津和夫
とってもたくさんある「サボテンの花」バージョン違いのひとつ。コンプリートするには何個集めればいいんでしょうか?基本的にこれはR35に入れちゃダメだろう、と思うが…。

13.接吻 kiss/オリジナル・ラヴ
これだけ突出してカッコいいな、と思うのは私に「渋谷系」コンプレックスがあるせいでしょうか?声が男らしいです。今40代以下でこういう声の歌手ってあまりいない気がする。例えばジョー山中、町田義人。山崎まさよしはちょっと喉絞め過ぎでないかい?

14.壊れかけのRadio/徳永英明
今、Vocalistシリーズで完全復活してますね。この人はやっぱりコンポーザーよりもボーカリストの人で、自作に拘らずに自分に合った曲を歌っていれば安泰ですね。イントロは薬師丸ひろ子の「時代」と区別がつきません。

15.愛が生まれた日/藤谷美和子・大内義昭
長年のハモり担当生活のおかげでこの曲は完璧にできます。出張先で初めて行った店とかで順番が回って来たらそこで一番カラオケ好きそうな女の子とこれをやる。で、ある程度の評価をいただいてから一人で歌うのです。聴いていれば分かると思いますが、これの男のパートって上行ったり下行ったりでとても大変なんですよ。

16.世界中の誰よりきっと/中山美穂&WANDS
はい、ビーイングは分かりません。長嶋さんが歌ってた野球中継のテーマと同じようなものなんでしょうね。

2007/11/02

ENDLESS STORY/伊藤由奈

名前はきっぱり日本語表示ですがハワイ出身の歌手、伊藤由奈です。Wikipediaによるとお母さんが韓国系アメリカ人とあるので、ユナというそっち由来の名前を日本風に表記しているのかもしれません。
歌はうまいと思います。というか声が良い。おおらかさと知性を感じさせる容貌も悪くありません。

日本人で上手いと言われる歌手でも、実は声そのものは弱い人が多い。日本語の発音や発声が実は音楽向きじゃないのかもしれませんね。私見ですが、一度英語圏で育ってから日本語で歌った方が良い声が出るのではないでしょうか?自分がカラオケで歌っても英語の歌の方が声そのものは良く出るような気がします。

映画の劇中歌からヒットしたこの曲は「いかにも」なバラードですが、外人さんらしくちょっとひねってあるのと、サビがあまりに印象的なのでなんとなく説得されてしまいます。全編英語にしたら外国の有名曲に似そうな気もしますが。それと「いーとしさでぇぇぇ」の「で」の音が前のめりになるのがちょっと不思議な感じ。
私はこの曲が入っているアルバム"HEART"を聴いてみたくて通販の中古CDを買いました。都内のCDショップをいくつか回っても全然在庫がないものですから…。発売元は追加プレスしてないんでしょうか?

さて、この伊藤由奈さん、最近はちょっとアップテンポのCMソングを歌っていますが、これからどうなっていくのでしょう?
どうも日本のポップス界は、声の良い歌手に見合った楽曲を提供できない傾向があるので、意外と早い時期に杏里あたりのカバーをやらされる("Dolphin Ring"
杏里 - ANRI the BEST - ドルフィン・リング
あたり)のではないかと、ちょっと心配。島谷ひとみにならなきゃいいけど。

Mine or Yours/宇多田ヒカル

ベストアルバム"SCIENCE FICTION"を買った後しばらくぼーっとしていましたが、5月になった途端にYouTubeでライブ配信的なものを見かけました。配信は途中から見たのですが、過去のMVが次々流れていて、いつから新作発表になるのかわからず、見るのやめ...