Wikipediaにもあまり記述が無いので本当のことは知りませんが、私はこの人たちを「渋谷系」として認識していました。音楽オタク(に見える男)と女性ボーカルのユニットなので、例えばICEとかピチカート・ファイヴのイメージと重なりましたし、実際90年代前半のある時期、私はそうした音楽といっしょにこの人たちのCDを聴いていました。
ボーカルの甲田益也子という人は元々モデルとして有名な人なんだそうですが、今も昔も女性誌に親しむ機会の無い私は、歌手としてしかその存在を知りません。今調べたら私よりも年上なんですね。
さて、甲田さんも前のエントリの、元m-floのLISAと同じく「美声列伝」に加えたい人です。LISAと共通なのは、声の出し方が日本のポップ・シンガーというよりも外人さんが日本語で歌っているように感じられるところ。こういう発声は結果として、思い出のどこかにいる、(実際には会ったことがない)美人の音楽の先生に再会したように感じます。あるいは自分の家にはいない、理想の母の声。
そういう母性を感じさせる声の持ち主というと、日本では渡辺真知子(はちょっと下町っぽいですが)、渡辺美里。うんと遡るとペギー葉山に行き当たるんでしょう。また、外国にはいっぱいいそうですが、とりあえずダイアナ・ロスを上げておきましょうか。このうち、私生活でほんとにお母さんという人は…?
今日のタイトル曲、"We love you"は"KM93.11"というアルバム(1993年11月に発売された)の中の1曲で、当時のCMにも使われました。
アルバム全体は宇宙空間をカバーする架空のラジオ局"KM93.11(変調の仕方が"KM"で周波数が93.11ということでしょう。単位は不明)"の放送であるというコンセプト・アルバムです。浮遊感溢れる曲の間には、時々それ風のコールサインが入ります。まあ今の感覚で聴くとちょっと恥ずかしいぞ、という感じはありますが、私はそういうシャレは嫌いじゃないので気になりません。
ただ、「母の声」の系統からの発想なのか、なにか他の理由かは知りませんが、ダイアナ・ロスの超有名曲に似た1曲が入っているので、それはちょっと気になりました。
でも全体では良いアルバムなので、興味のある方は聴いてみてください。
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