物理ディスクの発売に合わせてiTMSでも"Beautiful World"がダウンロードできるようになりました。私は、宇多田ヒカルはアルバムはアマゾンで買って、シングルはiTMSで買うようにしていますから、さっき帰ってからダウンロードしました。
ファースト・インプレッションとしては、"Flavor Of Life"以降の好調が持続している感じですね。ちょうど去年発売されたアルバム"ULTRA BLUE"に収録された曲の時期(「Be My Last」〜「Keep Tryin'」の間)は、ちょっとタイヤが地面をしっかりかんでいなかったような気がします。海外進出の結果が厳しかったことやら、プライベートの問題やらの総括を行っていた時期として解釈するべきでしょうか?
さて、"Beautiful World"は歌詞も構成もシンプルなのに、相変わらずただ者でない感じを漂わせています。去年発表してイマイチ浸透しなかった"Passion"で試したものを、もう一度分かりやすく調整して盛り込んでいるようにも思います。C/Wの"Kiss & Cry"が非常に情報量(と仕掛け)が多い曲であるのと好対照になっていて、しかしどちらの曲も相変わらず歌詞が聴き取りやすく、(最近のJ-POPの中では例外的に)何を言っているのかがよく分かります。先日やっていた日本語問題の書き方をふまえると、宇多田ヒカルの歌詞が聴き取りやすい理由は、
1.日本語の発音が日常会話からかけ離れていないこと
2.歌詞そのものが論理的で聴き手が頭の中で歌詞を再構築できる
3.ネイティブな英語発音とカタカナ語の発音のメリハリがしっかりしている
などが考えられます。日本語の載せ方としては、「な、なかいめのべ」みたいな「はっぴいえんど」的な例は最近は減っており、聴く側にその辺で頭を使わせるよりも、より自然に通じやすい載せ方をしているように思います。
日本語問題以外にも、彼女は本当に今のJ-POPにおいて貴重な存在で、書きたいことがたくさんあるのですが、体力的に無理なので、また機会をみつけて整理していきたいと思います。
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